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最終更新:2012年10月18日(木) 18時45分

警察庁長官“誤認逮捕の可能性”謝罪検討

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 遠隔操作ウイルスによる犯罪予告事件で、警察のトップである警察庁長官がこれまでに逮捕された4人の男性について、誤認逮捕の可能性が高いと初めて公式に認めました。

 17日夜、民家から出てきたのは、神奈川県警の捜査員です。

 横浜市の小学校への襲撃予告を送ったとして逮捕された大学生に対し、弁護士立ち会いのもと、改めて1時間あまりの事情聴取が行われました。大学生は、「やっていない」と事件への関与を否定したといいます。

 「ある程度のタイミングで誰かにこの告白を送って、捕まった人たちを助けるつもりでした」(TBSに届いた犯行声明とみられるメール)

 TBSに送られた犯行声明とみられるメールはあわせて13件の犯罪予告に関与したことを明らかにしています。これまでに逮捕されたのは、大学生を含め4人。

 「真犯人ではない方を逮捕した可能性が高いと考えている」(警察庁 片桐裕 長官)

 警察庁の片桐長官は18日、4人について誤認逮捕だった可能性が高いと初めて公式に認めたうえで、謝罪を検討していることを明らかにした。

 「(犯行声明メールが)本当に真実ならば、卑劣な事件であり、厳正に捜査して、被疑者を検挙しなければならない」(警察庁 片桐裕 長官)

 横浜市の小学校へ襲撃予告を送ったとして逮捕された大学生は当初、「不当逮捕だ」と容疑を否認していました。

 「警察が来て(大学生の)『俺じゃない』というのが聞こえて、そのまま連れていかれて・・・」(大学生が住んでいたアパートの大家)

 ですがその後、容疑を認め、「“鬼殺銃蔵”という名前は13という不吉な数字からとった」など、具体的な供述もしたとされます。

 警察庁は今後、誤認逮捕されたとみられる4人の取り調べに誘導がなかったかなど、捜査の検証を行うとしています。検察当局も大学生の保護観察処分の取り消しについて検討をはじめています。

 一方、真犯人の逮捕に向け、警視庁は19日にも大阪・神奈川・三重の3つの府県警と合同捜査本部を設置する方針を固めました。

 これまでの捜査でTBSに送りつけられたメールはヨーロッパのサーバーを経由して送信されたことがわかっていますが、さらにメールの解析などを進める方針です。(18日17:08)

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