- 今後、日本企業が中国市場で成功する為に重視すべき3つのこと
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10月1日、上海から日本に戻りました。上海での最後の数日は、居酒屋で遅くまで飲んでいました。これは、多くの上海駐在員の一般的な生活です。特に、これまでの上海では、中国人が日本語を用意し、歓迎してくれたので、私たち日本人はあまり言葉の不安もなく、毎晩お酒を飲み、それからカラオケに行き、週末はゴルフに明け暮れる、それでも問題はなかったのです。
しかし、この先、日本企業がさらに中国の市場を開拓しようと本気で考えるのであれば、経営者は、社内で最も優秀な人材を派遣し、中国人と直談判ができるくらいの胆力と語学力の準備をさせることが必須になります。今回の尖閣問題は、その必要性をはっきりと浮き上がらせたとも言えます。
国慶節も終わりましたが、反日デモは9月18日を最後にすでに収束しています。実際、一部の年配者、政治思想のある人を除いては、中国の若者に反日教育の影響はほとんど残っていません。実際、先々週は上海郊外のショッピングセンターにお邪魔しましたが、吉野家も味千ラーメンも中国人の若者で溢れていました。
今回の尖閣問題についても、多くの中国人の方と直接話しました。例えば、中国人学生、私の会社のスタッフとそのご両親、大学教授、タクシーの運転手などですが、彼らのほとんどの意見は、釣魚島は政府と政府の問題で私たちには関係ないと言った様子。
また、景気の様子を肌で感じるために、小龍包で有名な豫園に行きましたが、以前は外国人専用、値段も1階のお持ち帰りの10倍もする3階を、中国人の家族連れが占拠していました。少なくともあと4,5年は中国経済の発展は続くわけですが、そんな折、日本の企業が撤退などしたら、日本国家はどれほどの損失を被ることでしょう。
ただし、政府関連の事業、例えば道路や鉄道などの公共事業においては、日本企業の入札は益々厳しくなるでしょう。中国の新政権について言えば、太子党閥の勢力が強くなりました。彼らは日本を徹底的に批判することで、親日的とも言えた胡錦濤現政権を叩いて、次の政権での影響力を高めたわけですから、上層部が変われば、現場の役人も入札で日本企業を指名することは難しくなります。
実際、10月以降、液晶テレビの予約注文が殺到しているとのこと。中国新政権発足、あるいはその映像を見るためのご祝儀買替需要だと思いますが、反日デモによるパナソニックへの攻撃が、このタイミングに行われたのは偶然でしょうか?デモに見せかけた襲撃の目的、首謀者は推して知るべしです。今般の一連の事件は、中国の政治闘争に米国、韓国も加わり、反日を利用した日本叩きの経済戦争とも言えます。
一方、ある日系の自動車部品メーカーに話を伺いましたが、彼らは中国企業との合弁会社です。彼らの関係は非常にうまく行っていて、今回の反日デモが発生した時にも、中国政府の一部の役人が彼らに助言をし、守ってくれたとのことです。その前提として、日中の企業間の信頼関係があったことが大きいと言えます。
私の考えに過ぎませんが、この先の戦略としては、日本の企業は単純に中国の市場に乗り込むのではなく、中国企業と組んで、アフリカやロシア、あるいは中央アジアなど別の国に進出する!それくらいの発想が必要だと思います。日本企業には技術があり、一方の中国企業にはマーケティング力と華僑人脈があるわけですから。
今回の事件に限らず、日本企業が中国で成功することは元々至難の業です。その中でやはり重視すべきことは下記の3つです。
1、日本企業は、社内で最も優秀でタフな交渉力を持つ人材を選抜、教育すべき。交渉力と語学力は当然密接な関係にあります。
2、現地の日本人が中国人と信頼関係を築くのはもちろん、日本本社の経営者が、彼らと信頼や対等な関係を築く必要があります。
3、最後に、日本企業のトップは、全世界で繰り広げられる政治力学や経済戦争の謀略・舞台裏をしっかり認識する必要があります。
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