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阪急百貨店うめだ本店 25日に先行開業

2012年10月18日

 エイチ・ツー・オーリテイリングは、11月21日に全面開業する阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)の、25日に先行開業する北側部分を17日、報道陣に公開した。「劇場型百貨店」のコンセプトを体現した吹き抜けの多目的空間「祝祭広場」など、従来の百貨店にない売り場構成が目玉だ。

「劇場型百貨店」の象徴である「祝祭広場」=17日午後、大阪市北区

 「ただ物を売るだけでなく、情報を発信する」という「劇場型百貨店」の拠点として設けられた同広場は、9〜12階の吹き抜け構造。大型ビジョンやインターネットラジオ局などを設置し、約300人を収容できるイベント会場や、9階にオープンする4軒のカフェとあわせて、憩いの場の機能を果たす。

 10階雑貨フロア「うめだSOUQ(スーク)」は、中之島を拠点に活動するクリエーティブ集団「graf」の服部滋樹代表が、企画段階から携わり、フロアデザインを手掛けた。文具、インテリア、手芸、服飾など4分野の雑貨を、中央、南北といった三つの「街」に見立てた売り場で展開する。

 レストランフロアには26店舗が入居。中でも、北イタリアで100年以上続く老舗「トラットリア アル・ポンピエーレ」は、海外初出店となる。

 また、350席の大型レストラン「シャンデリアテーブル」には、阪急梅田駅のシンボルとして旧コンコースを飾った、平安神宮などの設計で知られる伊東忠太氏デザインのガラスのモザイク壁画を移設。懐かしさと新しさが感じられる仕掛けになっている。

 25日に先行開業するのは全体の約8割。引き続き南側の一部で改装工事を行い、11月21日に売り場面積約8万平方メートルという関西最大規模の百貨店として全面開業する。同社は「できるだけ多くのお客さまに新しい百貨店を体験してもらいたい」と話している。