尼崎連続変死:美代子被告関係者「1人は瀬戸内海に」
2012年10月17日
尼崎連続変死事件を巡る相関図
兵庫県尼崎市の民家の床下から3人の遺体が見つかり、多数の行方不明者が出ている事件で、昨年11月のドラム缶詰め遺体事件で起訴された角田(すみだ)美代子被告(64)の関係者が、別の3人の遺棄場所を具体的に証言していることが捜査関係者への取材で分かった。うち1人は岡山県の瀬戸内海にコンクリート詰めにして遺棄、もう1人は高松市内に埋めたという。兵庫県警尼崎東署捜査本部は16日で民家の捜索を終え、証言の裏付け捜査を本格化させる。
また、美代子被告の自宅マンションの元所有者の母親=図(1)=も行方不明になっていることが捜査関係者への取材で新たに分かった。捜査本部は、民家の関係者ら7人のほかにも行方不明者がいるとみて調べている。
捜査関係者によると、マンションを巡っては、元所有者の弟=図(2)=と、連帯保証人になっていた美代子被告の兄の交際相手の女性=図(3)=の行方が分からなくなっている。
元所有者は、美代子被告の戸籍上の妹で、行方不明になっている民家の女性(87)=図(4)=の年金を勝手に引き出したなどとして窃盗罪で起訴された角田三枝子被告(59)の夫。夫は05年7月、沖縄県への旅行中に崖から落ちて事故死したとされ、所有権は三枝子被告に変更された。
この他にも、民家関係者では▽女性(87)の次女(60)=図(5)▽美代子被告の息子の妻の角田瑠衣被告(27、同じ窃盗罪で起訴)の姉(29)=図(6)▽瑠衣被告の伯父(68)=図(7)=が行方不明になっている。さらに美代子被告の息子の兄=図(8)=も行方が分からないという。
ただ、次女については事件との関連は薄いとの情報もあるという。
また、関係者の証言では、瀬戸内海や高松市内に遺棄されたのは、美代子被告の自宅マンションの元所有者の母親と弟、3遺体が発見された民家に住んでいた女性(87)の3人という。
一方、16日の司法解剖の結果、3人目の遺体は60代の男性だったことが判明。捜査本部は、この男性は瑠衣被告の伯父で、他の女性2人は瑠衣被告の姉と、マンションの連帯保証人となっていた70代の女性との見方を強めており、DNA鑑定などで特定を急いでいる。【山川淳平、宮武祐希】