小中学校における医療的ケアが必要な児童生徒数~文科省

小中学校における医療的ケアが必要な
児童生徒数

(平成23年5月1日現在)文部科学省調査より

小学校
通常の学級235人
特別支援学級337人
             計572人
中学校
通常の学級30人
特別支援学級68人
             計98人
小・中学校計
通常の学級265人
特別支援学級405人
             計670人
※ 公立の小学校、中学校(中等教育学校の前期課程を含む)を調査対象としている。
※ 「医療的ケアが必要な児童生徒」とは、小・中学校において日常的に、看護師や保護者などから、経管栄養やたんの吸引などの医行為を受けている者である。(本人が行うものを除く)
※ 東日本大震災の影響を考慮し、岩手県、宮城県、福島県及び仙台市においては調査を実施していない。また、東京都においては調査への回答が得られなかった自治体がある。


   *  *  *  *

文科省が、普通学級・支援学級在籍の、「医療的ケアが必要な生徒」の
調査をしたのは初めてです。
一部調査・回答が出来なかった地域もあるようですが、

普通学級(文科省のいう通常の学級)に
小学校 235人
中学校  30人
計   265人


という人数の多さに驚きました。
「看護師配置」か「保護者付添い」かも調査するべきと思います。
 この調査後、12月に
「特別支援学校等における医療的ケアの今後の対応について(通知)」が出されました。

これから毎年調査するのなら、普通の小・中学校の人数は
どんどん増えていくことでしょう。

   *  *  *  *

先日、kyoちゃんのドキュメンタリー「学校へいこう」が放映
されました。
「H小学校にいきたい」と相談を受けたあとぐらいから
Kyoちゃんとご家族の生活が映し出されていました。
特別な脚色なく自然なシーンが、普通に生きることを
さらに感じさせてくれました。

兵庫のAさんが、インタビューに答える場面がありました。
「障害のある子が一緒に学ぶことはいいと思うか?」
・・・というような問だったと思いますが、
「わからない」Aさんは答えていました。

人工呼吸器を付けた方は、病院で暮らすのが「あたりまえ」の時代に
Aさんのお父さんは、病院に面会に行って帰る時、
寂しくて涙ぐむAさんに
自宅を売って人工呼吸器を購入し(当時は自費)
Aさんの在宅生活をスタートされた方です。
そしてAさんは、人工呼吸器を付けた子・医療的ケアの必要な子の
常に先頭を切って走ってきました。
それは「非常識」といわれることを、
一緒に学校生活をすることで、「当たり前」に変えてきた
闘いであったのだと思います。
何も法整備がないときの学校生活です。

しかし、障害者基本法も改正され、文科省から医療的ケアの通知がだされ
法整備が整いつつある現在の学校生活は
Aさんの頃より、変わりつつあるのを感じます。

「一緒に学ぶのがいいか」という、分けた側からの質問でした。
何年かしたら一緒に学んでいる立ち位置から質問がなされることを
願っています。

なによりH23年度に小・中学校の普通学級で265人が
一緒に学んでいます。
今年度は名古屋でも、kyoちゃんが確かな歩みを始めました。
誰もが安心して、普通学級で学べるように
私たちは活動していきます。