そんな1人カラオケ派の間で人気が高まっているのが、機器メーカー大手のエクシングの動画撮影サービスだ。カラオケルームで歌う姿を録画し、同社専用サイトで共有できる。1カ月の投稿数は約10万本。「利用者の9割が10代~30代」(エクシング)だ。月に30本を投稿する待山昌寛さん(38)は週に約2回、約4時間ずつ1人カラオケに費やし、持ち歌を歌う動画を投稿する。閲覧者から「すてきでした!」といったコメントがサイトに届くのが魅力という。時には他人の動画を同時再生させて疑似デュエットも楽しむ。
■ナンジャタウンやボウリング場でも1人客が増加
1人レジャーは他の分野でも目立ち始めた。ナムコが運営するテーマパークのナムコ・ナンジャタウン(東京・豊島)では利用客数に占める1人客の割合が3年前の5%未満から11年に1割強まで増加。同好の士が多いはずのアニメとのタイアップイベントも例外ではない。「好きな時間に好きなことができて気楽」(19歳女性)。ボウリング場運営のラウンドワンも「1人客の割合が増えている」。ナムコは1人用の食事カウンター席を増やし、ホームページで1人客向けのお薦めコースの紹介を開始。ラウンドワンはネットを介して他店の客とリアルタイムで対戦できるシステムを導入し、シングルユーザーの満足度向上を図る。
時には大人数で楽しむシーンとの表情を使い分け、業者側が想定していなかった1人での遊びにも価値を見いだす。そんな若者たちのニーズに向き合うと、新たなサービスのヒントが浮かび上がってきそうだ。
(大西康平)
[日経MJ2012年7月27日付]
カラオケ館、ジャンボカラオケ広場、ワンカラ、コシダカ、ビッグエコー、ラウンドワン、シダックス
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