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「カラカラ」(KARAKARA)(日本・カナダ映画):引退したカナダの元教授とDVに悩む沖縄の主婦とのロマンスも喧嘩もあるロード・ムービー

 FCCJ会員資格停止から1週間、やはり足繁く通っていたクラブを「所払い」は身にしみる。昨日(16日)は元会長グループの第1回目の公判にロイの呼び掛けで東京地裁ロビーに面々が集まったのは良いが、肝心のロイが寝坊したのか開廷15分前にアタフタと駆け込んで来る。それまでゆっくり元会長、サム・ジェームソンとじっくり話せたのは良かった。
サムは僕が「お白洲」へ引っ張り出され「会員資格剥奪の危機」に瀕していることをまるで知らない。「何だ、それ?」と聞いてくる。僕や西さんと同様に、従業員の雇い止めやアウトソーシングに抗議し地裁にまで訴えているのに、G政権から「お咎め」は全く無し。元会長グループは全員「白人」で僕や西さんが「日本人」だからいい様に処刑しているとしか思えない。これが「人種差別」で無くて何だろう?彼らがレギュラー会員だからでは無い。ロイは弁護士で僕らと同様アソシエイトだ。その上何度も言うがFCCJの批判や非難は「言論の自由」(FOS)で基本的人権だ。G政権で担当の福永SPや村上理事は僕の質問に正面から答えようともしない。白人におもんねるHonorable Whiteの日本人が同胞である日本人を苛める典型的パターンだ。
遅れたロイの混乱振り。法廷が分からない。616いや612、そうだ601とルームナンバーを思い出し10時きっかりに601に着くが部屋は鍵がかかっている。家庭裁判所にも地裁の分室があることが分かり辿り着いた時は閉廷の直前。焦って座った所が被告側の福永SPの隣とは驚かせてしまっただろう。後ろには中村GMが鎮座していた。FCCJ側弁護士が「法廷で争う問題では無い」と異論を唱えたが裁判長が却下しただけ。次回公判は12月2日。結局原告側、中野弁護士からその経緯を聞いて終わり。中野さんに自己紹介をして今後「維新の会」として訴訟を受けて立つ必要があるかも知れないので宜しくと挨拶。

 さて唐突だがここで僕のFCCJ批判は終わりにしたい。中止理由は幾つかある。
1)手を差し伸べているUPCに迷惑がかかること。執念深いHR担当の福永SPがブログの内容に労使交渉の席でUPC幹部たちの痛くも無い腹を探っている。2)「FCCJ維新の会」の同志から何でも書いちゃうから「手の内」が全部漏れてしまう、深く静かに潜航しようと注文がついた。3)僕の義侠心の発露である慈善団体が昨日付で認定NPOの資格が与えられ理事長として専心しなければならなくなった、などがその理由だ。長らくご愛読頂いた皆さん本当に有難うございました。本来の主旨、映画365本の紹介と書物の読後感など身辺雑記は引き続き書き込みます。この3か月有難うございました。ご支援ご声援は窮地に陥った僕の心に救いと癒しを与えてくれました。

  未だ無冠の48歳の堂本俊一の小説は好きだ。ストーリーテラーで骨太で男の世界は描く。「解」(集英社:2012年8月刊)は親友である二人の男の四半世紀を追う。大学同級生の大江と鷹西。大江は公務員試験を優秀な成績で大蔵省に入る。鷹西は作家志望だが取り敢えず新聞記者になって静岡支局に配属される。父親の突然の死去で大蔵官僚を辞して父親の跡を継ぎ政治家を目指す大江はだが、父親の残した巨額の借財に驚きIT事業で金を稼いでから政界入りを目指す。1994年伊東支局に勤めている鷹西を大江は訪ねて来る。大江は「会いたい人がいる」と言い残してそそくさと去った。翌日元代議士堀口保が殺され大金を収めた金庫は空になっていた。事件は迷宮入り犯人の行方は杳として知れなかった。
 大江は何処からかIT企業創立資金を調達し起業して成功。傘下に種々のIT会社を持つサクセスストーリーを作って大江は政界に乗り込み忽ち幹部にのし上がる。鷹西は作家として新人賞をとり文壇に躍り出るが、売れない。編集者の助言で時代小説、それも池波正太郎以降作家がいない「捕り物帳」シリーズで大ヒットを飛ばし大作家の仲間入りをする。
 しかし鷹西は伊藤通信局時代の堀口元代議士殺人事件を秘かに調べ大江のIT企業設立資金は堀口の金庫から奪った金だと目星をつける。沈没する日本を救う次世代のホープの政治家を学生時代からの無二の親友が葬り去ることが出来るのか?正義か友情か迷う鷹西に飛んでも「解」が与えられる結末は痛快だしストンと腑に落ちる。やはり堂本は上手い!

 タイトルの「カラカラ」とは沖縄のお酒「泡盛」を入れる土瓶のような酒器のことで陶器の破片を入れ酒が空になると「カラカラ」と音がするのでその名がついたと。題名から推察できるように沖縄の各地を巡るロード・ムービー。
 カナダの大学教授を定年退職したピエール(ガブリエル・アルカン)は念願の気功を学ぶために福岡に来ていたが、合宿を終え帰国までの10日間を沖縄まで足を伸ばす。道に迷っていると友達と一緒に歩いていた純子(工藤夕貴)に出会い英語が得意の彼女に博物館を案内してもらう。お茶を飲みながら会話が弾み意気投合した二人はすっかり仲良くなって再会を約して別れる。ところが翌朝、夫と喧嘩して殴られたと顔を腫らして現れた純子は家出してピエールと一緒に沖縄を旅すると言いだす。

 3年前親友をガンで亡くし、派手な妻とはとうに別れ子供たちも懐かないピエールは退職した後の「第二の人生」に想いを馳せ悩んでいる。純子は夫健一の絶えざる暴力に悩み、子育てもままならない気持ちを抱いている。
 肉体関係が出来たピエールは3年振りの女性だと(61歳でそんなに女日照りかね?)感激する。ホテルの薄い壁を突き抜ける純子の大声のよがり声は笑いを誘う。しかしピエールは感激が過ぎると自分勝手で我儘。民宿の女将が外人だからと丹精込めた料理もベジタリアンだからと手を付けず、沖縄民謡の蛇皮線で絶唱する居酒屋でも1曲終わると席を立つ。純子はその身勝手を厳しく批判する。反省するピエール。国籍や人種やバックグラウンドが全く違い、親子ほどの年齢差もありながら、互いの環境や過去を語り理解を深めて行く。脚本・監督のカナダ人、クロード・ガニオンは日本人の奥さんと共に過去に日本や日本人を描いた「Keiko」や「KAMATAKIー窯焚ー」などで日本での造詣が深く、日加文化比較論的展開は得意中の得意だ。だからこの作品もロード・ムービーの形式をとりながら見事な文化や人間の差、ギャップを描いている。娯楽性も充分ある。

 驚いたことに工藤夕貴が肥ったこと。強烈だった「ヒマラヤ杉に降る雪」の可憐でスリムな工藤のイメージが焼き付いているのでその乖離に戸惑う。考えて見れば後2月で43歳、中年太りは無理も無い。しかしDVと子育てに悩める主婦と突然ロマンスが訪れ恋する女性を好演している。日本では馴染が無いが主役のアルカンも降って湧いたロマンスで、日本女性をどう扱って良いか面食らう気難しい元老教授役を熱演し説得性がある。20%もの土地が米軍基地だと問題意識を投げかけ、人間国宝、平良敏子と彼女の紡ぐ芭蕉布を紹介するなどヴァアラエティに富んでいる。クロード・ガニオン監督作品では今までベストの映画。今年のモントリオール世界映画祭で観客賞を受賞している。

 1月19日より新宿ピカデリー他で公開される。

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