国際【正論】筑波大学大学院教授・古田博司 日本軍と戦わない屈折が反日に+(2/4ページ)(2012.10.17 03:16

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【正論】
筑波大学大学院教授・古田博司 日本軍と戦わない屈折が反日に

2012.10.17 03:16 (2/4ページ)正論

 ≪中共軍は延安に敗走しただけ≫

 中国人で日本軍に正面戦を挑んだのは、国民党軍であり、共産党軍ではない。中国研究者たちは1990年代後半から、戦いを主導したのは共産党だという恥ずべきウソに加担したが、今では正常心に戻っている。中国にいた日本軍を勝者として武装解除したのは、国民党軍であり、満州の方を武装解除したのは、旧ソ連軍である。共産党軍は日本軍の武器をソ連軍から供与され、この火力で戦後、国民党軍を台湾にたたき出した。

 共産党軍が主張する戦いは、40年の百団大戦ぐらいのものだ。国共合作で国民党の援助を受けながら大敗し、その後、執拗(しつよう)な日本軍の追撃を受け、党内でも批判された。中共の主力部隊が延安の山に逃げたことを、彼らは「長征」というが、征服した地はない。「長遯(ちょうとん)」がふさわしいだろう。満州にいた中共軍は44年までに、日本軍によって全滅した。第二軍の一司令官だった金日成氏は40年頃、国境を越えソ連領に逃れている。

 日本が敗戦したのは国民党の中華民国であって、共産党の中華人民共和国ではない。私は東京裁判自体は正しいものだとは思わないが、戦勝国として戦犯たちに臨んだことは、台湾住民に勝利の記憶を残したことであろう。この記憶が、台湾人の心をすっきりさせている。だから、彼らは反日である必要性を持たない。今日に至るまで親日だ。日本軍と正面切って戦わなかった者たちが、今も反日でしこっているのである。

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