2012年10月16日
【尾崎文康、坂本泰紀】橋下徹大阪市長は、来年度中にすべての市立中学校で全員給食を導入する方針を固めた。9月から選択制給食を開始したが、配膳室などの準備が整い次第、全生徒5万6千人を対象とする。経済的に苦しい家庭に対し給食費(1食300円)を半額補助する制度も新設する。
選択制給食は、「学力向上の前にまず十分な食事を」と説く橋下氏が昨年11月の市長選で掲げた公約の一つ。市立中全128校のうち、業者が調理した給食を保管する配膳室を整備した45校で9月から先行導入された。月ごとに給食か、弁当持参かを選ぶ仕組み。市は今後、全員給食に移行するかは各区長が判断するとしていた。
ただ、給食を選択した家庭は9月で14.3%と低迷。橋下氏は「周りが弁当だと保護者が給食に切り替えづらいのでは」とみて、全中学校で配膳室の整備が終わる来年度中に、全員給食に踏み切る。食物アレルギーなど特別な理由がある生徒には弁当持参を認める。