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恵庭OL殺人 再審請求 弁護側「灯油10リットルで炭化できぬ」

(10/16 09:57)

 恵庭市内で2000年3月、苫小牧市の会社員橋向(はしむかい)香さん=当時(24)=が殺害されて見つかった事件で、殺人と死体損壊の罪に問われ、懲役16年の判決が確定した元同僚の大越美奈子受刑者(42)=札幌刑務支所在監=が15日、「判決の事実認定に誤りがある」と主張し、札幌地裁に再審を請求した。

 再審開始には、判決を覆す新証拠の提出が必要となる。判決は大越受刑者が「灯油10リットルで遺体を焼損させた」と認定したが、弁護団は新証拠として弘前大大学院理工学研究科の伊藤昭彦教授(燃焼工学)による遺体の焼損状況に関する鑑定結果を提出。

 それによると、橋向さんの事件10カ月前の健康診断時の体重と遺体の重さを比べると、燃焼により約9キロの減量がみられたが、今回、豚を使い燃焼実験を行った結果、灯油10リットルでは約1・3キロの減量しかなく、9キロの減量には灯油50リットル以上が必要と確認したという。

 このデータを基に鑑定結果は「灯油10リットルでは体内が炭化するような状況まで燃やすことはできず、ガソリンなどを含む燃料が使われた可能性が極めて高い」と結論づけた。<北海道新聞10月16日朝刊掲載>

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