美術館基本計画がまとまりました。基本構想が定めた基本理念にもとづき、事業活動の具体的な展開方針やその実現に向けた施設および機能などについて、美術館関係者などによって検討されたものです。
平成24年度中の開館を目指します。なお、美術館基本計画は本市ホームページからダウンロードできます。
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3本柱の理念
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美術館の設置目的を「アートでつながる市民の創造力」とし、次の3つの理念を 実現するために、より具体的な内容となっています。
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つながる美術館
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市民や教育機関、NPO法人や地元企業などと連携する美術環 (ネットワーク)を構築します。
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成長する美術館
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市民やアーティストが美術館の活動に参加し、作品を体験したり、 創作活動に参加する機会を創出します。
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文化を創る美術館
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第一線で活躍するアーティストとの連携や地域の芸術文化に関する調査研究と、 その作品の展示、収集、保存をおこなうことで新たな文化を創造します。
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運営体制計画と施設整備計画
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作品の保管や展示のための専門機能を持ちながら、デザイン性が高く、買い物 ついでにも立ち寄れるような空間づくりを行ないます。
詳しくはこちらから
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美術館構想の歩み
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平成19年7月
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文化国際課「収蔵庫整備」を主目的とした整備案を策定
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平成19年10月
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第1回美術館構想庁内検討委員会(関係部課長会議)
庁内ワーキンググループを作業部会として、活動する了承を得る。
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平成19年12月
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庁内ワーキンググループ設置
関係部課の実務担当者による検討をおこなう。
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平成20年10月~
平成21年3月(8回)
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市民によるワークショップ(美術館構想に向けてのワークショップ)の実施
20歳代ら70歳代の学生、主婦、教員、会社経営者、福祉関係者、地域活動家、デザイナー、アーティストなど幅広い職業・職歴をもつ市民21名のメンバーで構成。3グループに分かれて「本市にふさわしい美術館像とは」「どういった美術館が望まれるか」をテーマとして、内容や場所などについての枠組みを設けずに、「ソフト(活動や機能)の提案を中心に」自由に検討した。
3グループの提案についてこちら
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平成21年11月~
平成22年3月(4回)
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前橋市における美術館基本構想検討委員会
学識経験者や市民によるワークショップ代表など9名により構成。基本構想の提言を取りまとめ、パブリックコメント等により市民からの意見聴取を行い、基本構想を策定。
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平成22年4月~5月
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前橋市における美術館基本構想(素案)に関するパブリックコメントの実施
18名から74件の意見が寄せられた。
パブリックコメントの結果はこちら
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平成22年6月
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旧ウォーク館を改修し美術館として活用することを決定
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平成22年7月
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前橋市における美術館基本構想を策定
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平成22年5月~11月(4回)
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前橋市における美術館基本計画検討委員会
「前橋市における美術館基本構想検討委員会」と同様のメンバーにより構成。基本構想で定めた基本理念にもとづき、事業活動の具体的な展開方針やその実現に向けた施設、機能などについて検討した。
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平成22年11月
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前橋市における美術館基本計画を策定
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平成22年11月23日
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美術館プレイベントvol.1 「おやこでねじっこ」
生活の一部である「食」のなかにも創造性があることをワークショップで体験してもらった。参加者は親子で、群馬の粉文化のひとつである「すいとん」にカラフルな食紅を使って好きなかたちをつくり、みんなで食べる。
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平成22年12月11日、18日
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美術館プレイベントvol.2 トーク「美術館をつくる」
映画「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」を上映後、政策研究者、美術作家、ライター、飲食店経営者、社会福祉士など様々な立場のゲストが、美術館と地域の結びつきについて語り合った。
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よくある質問
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1.
美術館はどこにできるのですか?
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市内中心街にある「前橋プラザ元気21」に隣接した別館の地下1階から2階までを改修して開設する予定です。中央公民館やこども図書館、周辺のお店の利用者にも立ち寄りやすい立地です。また、同じ建物のなかには映画上映や音楽などのイベントをおこなっている「シネマまえばし」も3階にあります。
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2.
どういう特徴をもった美術館ですか?
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街のなかにできる美術館として、市民に身近にアートを感じてもらえる場所になります。「アートでつながる市民の創造力」を設置目的として、市民が鑑賞者としてだけではなく文化の担い手として参加できる事業を展開する予定です。
そのために、三つの理念である「つながる美術館」「成長する美術館」「文化を創る美術館」を基本構想で掲げ、それを受けた基本計画には具体的な事業の方針を掲載しています。
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3.
美術館構想はどういうきっかけではじまったのでしょうか?
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現在、市は約850点ほどの収蔵作品を持っています。これらを中心に収蔵作品の良好な保管と展示をできる専門的な施設を持つことと、昨今、市民の高い参加意欲によって支えられる地方美術館の必要性を、平成19年度の庁内ワーキンググループと平成20年度の市民による「美術館構想に向けてのワークショップ」などで検討してきました。そのうえで、各分野の有識者が「前橋市における美術館基本構想検討委員会」と「同基本計画検討委員会」において熱心な議論を繰り返し、平成22年度に基本構想と基本計画が続けて策定されました。
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4.
今後はどのようなスケジュールで進行するのですか?
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設計のためのプロポーザルコンペティションによって決定した設計者と実施設計をおこない、平成23年度中に工事に着手し、平成24年度中の開館を目指しています。
それまでの間に、なるべく各種のプレイベントや収蔵作品を含めた展覧会などを随時実施します。
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5.
どのようなプレイベントをおこなうのでしょうか?
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トークや講座を通して美術への関心を持っていただくことや、芸術家の長期滞在事業、また収蔵作品や地域ゆかりの作家の展示を通じて地域の文化を未来に伝えていく美術館の役割にも触れていただきたいと思っています。
なるべく多くの方に開館前から美術館の活動に触れてもらうことを目的に実施しています。今後の活動については、こちらのWebサイトで詳しくお伝えしていく予定です。