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「尾崎紀世彦人物写真」
File No.319
尾崎紀世彦 (おざき きよひこ)
1943〜2012
歌手
至言
「歌は白で送って
聞いてくださるお客様が色をつけて
良い思い出に
良いメモリーにしていただくとうれしい」
日本のポップス界を代表する歌手・尾崎紀世彦。圧倒的な歌唱力で人々を魅了し続けた。神奈川県茅ケ崎に育ち、幼少の頃からラジオを通じてジャズやカントリーに親しんだ尾崎。父からもらったウクレレがきっかけでハワイアンバンドを組みデビューするとその歌声は「ポップスのフィーリングをもったうまい歌手がいる」と、音楽業界で一躍知られるようになる。その後、カントリーグループ、そしてコーラスグループ「ザ・ワンダース」を経てソロへ。2作目で出会ったのが生涯大切に歌い続けた1971年の名曲「また逢う日まで」だった。軽快なイントロとメロディに男女の対等な別れをのせた新しい時代の曲を、それまでの歌謡曲にないパワフルな歌唱力で歌った尾崎の登場は、「日本音楽界の新しい時代の幕開け」と衝撃を与えた。レコード大賞、歌謡賞をW受賞するという快挙の後は「ゴッドファーザー〜愛のテーマ」などスマッシュヒットを飛ばす一方で、「いい歌を自由に歌い続けたい」とジャンルや新旧を問わず数多くの名曲をカバーし、独自の歌手路線を歩んだ。歌そのものの楽しさや素晴らしさを伝えることを生涯追求し、多くの楽曲を歌い続けた尾崎の名唱が今蘇る。
初回放送日2012.08.25
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