- [PR]
科学
【iPS臨床虚偽】過去にも捏造発覚「誤った成果主義」
2012.10.15 22:10
[人工多能性幹細胞(iPS細胞)]
研究成果やデータの捏造(ねつぞう)が発覚し、研究者倫理を問われた例は過去にもある。2002年、ナノテク分野で画期的な技術開発を行ったとされるドイツ人研究者に捏造が発覚。ノーベル賞の有力候補者だったため科学界に衝撃を与えた。同年には米国の名門研究所の研究チームが作り出したとする最も重い人工元素が捏造だったことも判明した。
05年、韓国ソウル大教授の胚性幹細胞(ES細胞)論文の捏造が発覚した事件では再生医療の分野で一時研究が停滞するなどの影響も。国内では東邦大元准教授の医学系論文でデータ捏造の疑いが浮上。日本麻酔科学会は今年6月、少なくとも172本に不正があったとの調査結果を公表した。
日大法学部の福田充教授(社会学)は問題の背景に「国や企業から資金提供を受け、メディアに成果をアピールすることが研究者の評価につながる誤った成果主義がある」と指摘する。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]