政治・経済 週刊文春 掲載記事
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味も政権交代か? 国会図書館食堂に「新国会丼」登場

 政権交代で永田町界隈の人の流れも様変わりした。

「これまで首相官邸、国会や衆参の議員会館から、多くの人は自民党本部のほうへカーブを曲がった。それがいまでは直進して民主党本部に向かいます」(国会担当記者)

 民主党本部が入るビルの目の前に位置する国立国会図書館。実はここでも、政権交代が行なわれていた。

 本館六階の食堂に、その名も「新国会丼」なるメニューが登場。親子丼の上にトンカツがのるという、かなりボリュームのある一品。味噌汁付きで六百円だ。

 コンセプトは「世襲に勝つ」。説明書きによれば、親子丼が「世襲政治」を表現、それに民主党が「勝つ」で、トンカツがのっているようだ。さらにグリーンピースが「平和」を表し、「クリーンな政治を望む」ので、真っ白なドンブリが使われている。

 生き残った自民党のセンセイ方にもぜひ食べていただきたい一品だ。

 ちなみに、旧「国会丼」もメニューにあり、こちらはカレーと牛丼の合いがけ。衆院と参院の「ねじれ国会」を表し、真ん中にのせられた温泉卵が、ねじれを調和するのに一役買うのだという。

「旧国会丼は、吉野家にありそうな馴染みある味。新国会丼は、斬新だけどクドすぎる。政権のカラーの違いですかね(笑)」(食べた人)

 永田町界隈では、人の流れの大変化に泣く店舗もあるという。自民党本部のすぐ脇に店を構える、鰻割烹の老舗「伊豆栄永田町店」でも、不安を隠せないご主人が語る。

「とにかく店の前を通る人が激減しちゃったよ。陳情に来る人も見かけなくなったし。自民党への出前も相当減るだろうね。先日の総裁選立候補の演説会のあと、落選してしまった馴染みの先生が何人も来てくれましたよ。これから寂しくなるねぇ……」

 おとなりの平河町や隼町界隈でも、鮨、蕎麦、中華料理店など自民党ご贔屓(ひいき)の店が多く、影響は必至だ。

 一方、平河町のボリューム自慢の洋食店はこう見る。

「うちはフライやコロッケなどが中心ですので、議員さんには不向きだと思っていましたが、民主党は若くて食欲のありそうな議員さんが増えたので、出前メニューを配って営業をかける予定です」

 味の政権交代が進みそうだ。

「週刊文春」編集部

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