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リトアニア 原発巡り国民投票を実施
10月14日 18時41分

リトアニア 原発巡り国民投票を実施
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バルト3国の1つ、リトアニアで、日本の日立製作所が受注に向けて交渉している新しい原子力発電所の建設の是非を問う国民投票が行われ、反対票が多数を占めれば、建設計画が見直される可能性も指摘されています。

リトアニア政府は、2020年をめどに北部のビサギナスに新しい原発を建設する計画で、現在、日本の日立製作所が受注に向けて優先的に交渉を進めています。
この計画を巡ってリトアニアの議会は、ことし7月、国民の意見を反映させる必要があるとして、建設の是非を問う国民投票の実施を決め、14日、議会選挙とともに、首都ビリニュスをはじめ全土で投票が行われています。
リトアニアでは、EU=ヨーロッパ連合に加盟する条件としてソビエト時代に建設された原発が閉鎖され、その結果、隣国ロシアに、エネルギー源の80%を依存する状況になっています。
このため、リトアニア政府は、ロシアへのエネルギー依存を解消するとして原発の建設計画を進めていますが、福島の事故後、国民の間で計画に反対する声が広がっています。
国民投票の結果に法的な拘束力はありませんが、反対票が多数を占める場合、建設計画が見直される可能性も指摘されています。
国民投票は、投票率が50%を超えると成立し、その結果は、日本時間の15日、午前中にも判明する見通しです。

日立“推移見守る”

リトアニアの国民投票について、原発の受注に向けて交渉している日立製作所・電力システム社の久保達哉広報部長は、「自国でエネルギーを賄いたいという点では、基本的に国民の皆さんの意見は一致していると思っている。今回の国民投票では、リトアニアに新しい原発が本当に必要かという質問に対する回答になるので、非常に注目して推移を見守っている」と話しています。

欧州・原発巡る状況

東京電力・福島第一原子力発電所の事故を受けて、ヨーロッパではこれまでの原発政策を見直す動きが相次いでいます。
脱原発を決めたドイツやスイス、イタリアをはじめ、原子力大国のフランスも、電力に占める原子力の割合を、現在のおよそ80%から、2025年に50%に引き下げる方針を打ち出しています。
一方、ロシアをはじめ旧ソビエトの国々では、これとは対照的に新たな原発の建設計画が次々に動き出しています。
ロシアは、ヨーロッパへの電力輸出を強化しようと、EU諸国に接する西部の飛び地、カリーニングラード州で新規の原発を建設しているほか、隣国ベラルーシでも共同で原発の建設計画を進めています。
旧ソビエトからの独立後、ロシアを安全保障上の脅威と位置づけるリトアニアでは、ロシアへのエネルギー依存を減らそうと独自に原発を建設する計画をたてており、隣り合う3つの国でそれぞれの国益をかけた新しい計画が同時に進む状況になっています。

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