ヤンキース先発の黒田=ヤンキースタジアム(撮影・リョウ薮下)【拡大】
黒田は初回、三冠王の3番・カブレラを空振り三振に斬って取るなど、三者凡退。二回はフィルダーをフォークで空振り、ヤングを外のスライダーで空振り、ダークスは内角直球で見逃しと、4者連続三振を奪った。
三回もアビラをフォークで空振り、インファンテを外のスライダーで空振り三振と、三回までに7奪三振。五回まで1人の走者も出さなかった。
六回、先頭のペラルタに初安打となる中前打を許したものの、後続を抑えた。しかし七回、先頭のベリーにバックスクリーンにワンバウンドで飛び込むエンタイトル二塁打。続くカブレラに右前に運ばれ無死一、三塁。フィルダーはフォークで空振り三振に仕留めるも、ヤングの遊ゴロの間に先制点を許した。
八回、先頭のペラルタから外のスライダー、アビラを見逃しで連続三振を奪ったが、連打を浴び降板。リリーフが連続適時打を打たれたため、黒田は3失点となった。
イチローは初回は、タイガース先発・サンチェスの外角140キロに、当てるだけの打撃になり遊ゴロ。三回先頭は初球にバントヒットを試みるも、捕ゴロに倒れた。
六回先頭は投手右へのボテボテのゴロ。これをサンチェスが捕球に失敗し失策で出塁し、内野ゴロ2つの間に三進した。イバネス敬遠で二死一、三塁の好機も、マーティンは遊ゴロで生還できず。八回先頭は2番手左腕のコークに浅い中飛に倒れた。
黒田の話「特に短期決戦はいくらいい投球をしてもチームが勝たないと意味がない。それが一番必要とされているので、できなかったのはいつも以上に悔しい。安打が出なければ球場の雰囲気も良くなっていくし、攻撃のリズムにもなるので飛ばせるところまで飛ばした」
イチローの話「(主将ジーターを欠く現実をどう受け入れたかと問われ)昨日は難しい時間だったが、昨日から今日に入るまでの間にそれをするかどうか。みんなそれをしたと思う。(打線の不振は)ごちゃごちゃ言っても仕方がない。勝たなきゃしょうがない。そういうことでしょ」
タイガース・リーランド監督の話「強いチームに対し、厳しい戦いでいいプレーができてうれしい。サンチェスは緩急を使い、黒田に匹敵するほど素晴らしかった。突然抑えの責任を任せたコークも応えてくれた。カブレラもフィルダーも活気づいた」