色の遺伝とメンデルの法則

チャオの色は、メンデルの法則に似た独自の基準に従って遺伝します。

遺伝子の種類

色の遺伝にかかわる遺伝子は、主に以下の４つがあります。

遺伝の際は、この４つの遺伝子がそれぞれほぼ無関係に、子に伝わります。
例えば色遺伝子が赤のときは模様なしね！というようなことは絶対にありません。
で、この基礎知識を元に遺伝の話に踏み込んでいきましょう。

（※この４つの意味が分からない方は、先に「色の発現メカニズム」を読むことをおすすめします。）

遺伝と発現

チャオが繁殖するとき、子は、必ず親の遺伝子を受け継いで生まれます。少なくとも、２つは。
例えば赤チャオ青チャオの繁殖を考えて見ましょう。
２匹はそれぞれ赤の色遺伝子と、青の色遺伝子を持っています。
で、少なくとも２つは子に受け継がれるので、その２匹の子は赤と青の色遺伝子を持ったチャオになります。
と、ここで勘のいい人は気づくでしょうが、その子は一体何色なのか？
赤と青の色遺伝子だから・・・紫？そんなはずはありません。
じつは、二つ遺伝するのはするんですが、そのうち実際に目に見える形で｢発現｣するのは片方だけなんです。
この場合では、赤チャオ青チャオが半々の確立で生まれてきます。
でも、例えば赤チャオが生まれたとしても、そのチャオは青の遺伝子を持ってきます。
だから、さらにそのチャオに子を作らせると、青チャオが生まれてくることもあるわけです。
これが、遺伝と発現の違いです。

遺伝のランダム

こうしてみると、１匹のチャオは、発現する遺伝子といない遺伝子の２つを持っているということができます。
初代のチャオはこのうち、発現するほうの遺伝子しか持っていないので、例外なのですが、
通常は、遺伝子を二つずつ持つ２匹のチャオから１匹の子が生まれるので、父母それぞれから、１つずつの遺伝子が選ばれ、それが子の遺伝子になります。
この親の持つ遺伝子の、それぞれが２つから１つに絞られるとき、その絞られ方は、基本的にランダムです。
例えば赤・青の色遺伝子を持つ親と、黄･緑の色遺伝子を持つ親が繁殖したとき、子に赤の遺伝子が伝わる確率は５０％
でも、それが発現する確率は２５％というわけです。
青も緑も黄も同じです。

発現のムラ

遺伝とは対照的に、発現の仕方にはムラがあります。
さっき同じ２５％といいましたが、あの例ではたまたま同じだけです。
有名なものに、初代つや赤チャオと初代ピュアチャオを繁殖させる時の例があります。 このとき、生まれてくるのはつや赤、もしくはつや赤ハーフだけです。
これはなぜかというと・・・ややこしいので、それぞれの遺伝子を別々に見て生きましょう。

まず、色遺伝子。
ピュアチャオが持つ無色の遺伝子とつや赤ハーフの持つ赤遺伝子が遺伝しました。
でも、発現するのは赤遺伝子のほうだけです。というのも、無色の遺伝子は他の色遺伝子より発現しにくいことになっているからです。
（ほかの遺伝子同士・・・例えば赤と青などなら、両方半々の確率で発現します）
そういう法則があるみたいです。
でも無色の遺伝子を発現させたチャオを、繁殖で誕生させることが不可能かというと、そうではなくて。
例えば遺伝の選別のときの枠に２つとも、無色の遺伝子しか遺伝しなかった場合、そういう時は当然、無色地肌のチャオが生まれてくるわけです。

次に見るのは、模様遺伝子。
これは単純明快ですね。模様が発現する場合もしない場合も、両方ありますね。
ちなみにこのする場合、しない場合の割合は１：１です。
発現のしやすさが％単位で決まっているようなややこしいシステムには、なっていないみたいです。
また、実際の生物の遺伝では、「２つともが発現する」例外がありますが、チャオの場合はそれとも無縁です。

で、つや遺伝子は、必ず「ある」方が発現しています。
これは色遺伝子のときと同じパターンですね。

遺伝についてのまとめの話　―完全白ピュアが生まれる確率を計算しよう！―

ではここまでを総括して、次の問題を解いてみてください。
あるところに、初代ピュアチャオと初代赤チャオがいました。
２匹は繁殖して、赤ハーフチャオが生まれました。
で、赤ハーフは大きくなって、別の初代ピュアチャオと繁殖しようとしています。
このとき、完全白ピュアが生まれてくる確率を求めなさい。
これ、実はいつだったか、チャオＢに出そうと思ってたクイズの一文なんですが、結局出しそびれてました。
と、そんな話はさておいて、解いてみてください〜。

以下から答えと解説になります。

とりあえず、二代目赤ハーフと初代ピュアチャオ、それぞれの持つ遺伝子を考えてみましょう。
赤ハーフは、色遺伝子赤、模様あり。でもそれだけではなくて、ピュアチャオとの繁殖で生まれてきたわけですから、色遺伝子無色と模様無しの遺伝子も隠し持っています。
ピュアチャオのほうは、言わずもがなですね。色遺伝子無色と模様あり。
表にまとめると、こうなります。

赤ハーフピュア
模様ありなしあり
色赤無色無色

で、完全白ピュアは模様なしの無色です。
模様なしが遺伝する確率は、１/２ですが、発現する確率はその１/２です。
無色は二つともが遺伝しないと発現できないので、確率は１/２です。
これを全部かけて求められる答えはただひとつ!すなわち、答えは１/８！

例外

各種ジュエルや透明系のチャオの場合、模様遺伝子等にあまり関係なく発現するので、上で述べた法則を無視しているといってもいいかもしれませんね。
ま、例外はあるってコトで。

参考リンク

《研究資料》チャオの形質遺伝（CHAO BBS）　NORIMAROさん
チャオのここでいう「色」の遺伝について、簡潔かつ明瞭にまとめられています。

メンデルの法則（Wikipedia）
ここまで読んで、メンデルの法則に興味を持った方はこちら。
ちなみにチャオの遺伝の場合、優性分離独立３つの法則全てに関係があります

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