宮城県で震度6強を観測した東日本大震災の余震で、酸素吸入器を使用して自宅治療していた山形県尾花沢市の女性(63)が死亡していたことが8日、確認された。県警などによると、女性の酸素吸入器は、地震による停電のために使えなくなっていたとみられる。「震災や計画停電などで医療機器トラブルや深刻な医療事故が起こらないか」。こうした危惧は以前から医療関係者から指摘され、警鐘が鳴らされていた。厚生労働省も詳しい実態調査に乗り出すなど、事態の重さを物語っているといえそうだ。(MSN)
コメント;
3月15日あたりから、医療関係者の中で、想定されていた最悪の事態が、ついに表面化した「人災」である。
大きな病院は自家発電でなんとか対応可能だが、「医療依存度の高い患者」に対する在宅医療の弱点がさらけ出された。
停電下でも対応可能な、「医療依存度の高い患者の家」って現実的にほとんど無いだろうという危機管理の観点から、私は、上記の記事内にある「医療関係者」らとは、「一歩」違って、「在宅から病院へ」と言ってきた。
特に大震災が起こった場合には病院受け入れ体制の困難も予想されるから、緊急時の病院ー在宅の「中間医療施設」の充実を、かなり前から提案してきた。
病院医療より「在宅医療」のほうが、患者さんのQOL(生活の質)があがり、医療費の「節約」につながるという
大嘘のもとに、こうした提案は、あまり日の目を見なかった。前者については、病院と自宅で、統計学的に大差ありません。さらに、個々の患者さんの「お家」の事情もあります。たとえば、ぶっちゃけ、(患者さんの)家族がかなり負担に思っている患者さんを家に帰しても、残念ながら患者さんは決して幸せではありません。そして、病院医療より在宅医療のほうが1人あたりの医療費が「高く」つきます。・・・こうした科学的事実をもとに、「必ずしも在宅医療は良いことばかりではない。少なくとも、上記の危機管理を考えたバックアップ体制の充実を考えましょう。」などと言ってたら、「看護学」の偉~い(らしい)先生様(女性の看護の「在宅看護・医療推進派のおばちゃん」先生らは、いろいろ怒ります。そして、その「おばちゃん」らの旦那は、国や地方自治体の事務系役人の大物(キャリア)です。
・・・で、この事態だ。どう、責任をとるつもりなのか?お前らの地位と職の安定のために医療は、存在しないのだ!・・・と言うのも虚しい。
私がヒトiPS細胞研究に日米間で注力している間に、日本では医療崩壊が残念ながら加速し、今、「医療融解」の段階か。。。
上記の記事には出てない「多くの2次被災者」を、もうこれ以上増やさないために・・・と、思う。