iPS細胞:臨床研究で使用可能に 厚労省専門委が指針案
テーマ:ブログ厚生労働省の専門委員会は28日、体のさまざまな細胞に分化する能力を持つ「ヒト幹細胞」を使った臨床研究指針を改正し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)やiPS細胞から分化させた細胞も使用可能とする指針案をまとめた。30日に公開し、国民の意見を募る「パブリックコメント」を経て決定する。
現行指針の対象は、特定の細胞に分化する体性幹細胞などに限られている。今回追加されるiPS細胞を使った臨床研究は当面、iPS細胞を作るために体細胞を提供した本人への移植・投与に限り、第1例は(1)生命を脅かしたり身体機能を損なう病気(2)他の治療法より優れている--などの要件を満たす研究に限るとした。
iPS細胞と同様に多能性を持つヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)についても指針の対象に加えたが、材料となるヒト胚の臨床利用に関する基準がないため、基準ができるまで臨床研究は禁止するとした。(毎日新聞)
コメント:
これは、一見、進んでいるように見えるのだろう。
一般の普通の方には。。。
ヒト胚の臨床利用に関する基準を早急に固め、ヒトES細胞の臨床研究も同時並行で進めるようにしないと、全体的に「ヒト幹細胞」利用の臨床研究は「1歩進んで、2歩後退」の情況がでてくる。
ヒトiPS細胞に比べてヒトES細胞で進めるほうが好ましい対象疾患と、その逆が存在するというのが、理由の1つ。
しっかし、なんで、日本だけが、いつまでたっても、こうなのだ?
患者さんにとって、ベストな再生医療を構築するという「ゆずれない」観点から指針案をつくることが必要だが。
それと、この「各論」だけではなく、より上位概念として、先進国中で日本だけがいまだに無い「被験者保護法」を制定しなければならない。
すべての臨床研究は、ガイドラインではなく、法に基づいて行う・・・これが原則だ。