自殺者の多くにうつ病などの精神疾患が見られることを受け、厚生労働省は21日、省内の関係部局などによる「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム(PT)」を設置し、初会合を開いた。
会合で長妻昭厚労相は、自殺対策を進める内閣府と協力を強める考えを示し「日本は先進国の中でも若年層の自殺が多い。厚労省としても有効な対策を打ち出したい」とあいさつした。
同省障害保健福祉部などの職員のほか、内閣府参与でNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」の清水康之代表も出席し、3月までに一定の対策をまとめることを確認した。
今後は必要に応じ、民間有識者も参加。行政などによる相談の強化や、地域や職場での態勢整備、対策に当たる人材確保についても検討する。
厚労省によると、2008年の自殺者約3万2千人のうち、動機とされたのは、うつ病が最多で約6400人。うつ病を中心とする「気分障害」の精神疾患の患者数は同年、約104万人で、1999年からの9年間で約60万人増加した。(共同)
コメント:
今日は「薬の話」は、敢えてやめておくわ。抗うつ剤の話題は、最近書いたし。
さて、医学生や看護学生は、精神科の授業で「うつ病の患者さんを、励ますのは禁忌」と習う。いちおう、私も、そう習った。
・・・で、「たまたま」授業に出ていた(当時、不良学生)私が、授業中の発言で、どんなことを言い出したか大体わかるでしょ?特に、前からの読者の方ならば(笑)。
私は、ちなみに、授業をさぼりまくりましたが、ときおり、最新の論文などを自分で読んで、(出た授業では)、たとえば最近のNEJM誌やLancet誌じゃ、こう書いてあったんだけど、先生の「伝統的な教科書説明」と、この点で食い違うと思うが、
実際、臨床じゃ、近いうちに、上記の新知見が基準になるんですか?などと、優れた教官は「褒め」、愚かな教官は「怒りだす」ようなことをして、授業を活気付けて(ものは、言い様)いました・・・これは分野を問わずです。
・・・で、本題。
本当に、「励ます」のは、いかんのなら、どうすればいいわけ?
励ましたら「自殺」したケースが、臨床データ上、多かったからというのが「通説」だろうが、一体、そういうときには、どんな「励まし方」したんだよ。追い込むような言い方はまずいというが、「がんばれよ」とかならいかんのか?
まあ、暖かく身まもるなんて、ことが書いてあるテキストもあるが、余計わからんわ。
論文的には、(励ましの)方法は置いといて、「励まし群」と「非励まし群」の大規模無作為化試験がなされたわけでもないし。
当時、精神科の教授は、まあなあ私も正直なところ、よくわからんと困ってましたね。「わからん」から、人生は面白いと。{いや・・・こういう場合、面白くないです(笑)}。ただ、国家試験じゃ、「その際、励ます」とかいう選択肢があれば、有無を言わず、切っとけよと言ってましたがね(笑)。
以来、「暴君 教官」(小沢氏ほどではない)に成長した私は、もちろん年齢・男女・重症度ごとで違いますが患者さんに対して「観察」と「接し方」のポイントがあると、ようやくボヤーッとながら、わかってきたような・・・。
でも、最近、特に思うこと・・・。
みんな、病んでるね。