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2009-09-18 12:15:43 ihepの投稿

「最年少記録」は随時更新?!:新型インフルで12歳男児死亡 横浜、国内最年少

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横浜市によると、新型インフルエンザに感染した同市内の市立小学校6年の男児(12)が17日、死亡した。気管支ぜんそくの既往症があったという。新型インフルエンザに感染した患者の死亡としては国内15例目。最年少で、未成年は初めて。

 男児は2日に39度の発熱や嘔吐(おうと)の症状を訴えて医療機関で受診。熱が下がらず、意識がもうろうとなったため、3日に再受診し入院した。その際、心臓の筋肉が炎症を起こす心筋炎と診断され、治療を受けていた。

 14日に横浜市衛生研究所の検査で新型インフルエンザと確認され、集中治療室(ICU)で治療を受けていたが、17日午後、頭蓋(ずがい)内出血で死亡した。心筋炎の治療を優先したため、治療薬タミフルなどは投与されなかったという。

 横浜市の担当者は17日の記者会見で「新型インフルエンザ感染と、死因となった頭蓋内出血に因果関係があるかどうかは、現時点では分からない」としている。

 厚生労働省によると、新型インフルエンザの感染は未成年に広がっており、12日までの1週間に臨時休校や学級閉鎖などの措置を取った小中学校、高校、幼稚園、保育園は前週の約2・8倍の約2100施設に上っている。

 15日までの1週間に入院した102人(速報値)のうち、19歳以下の未成年は約8割にあたる84人。一方、約3割が基礎疾患(持病)があるなど重症化のリスクが高い人だった。




コメント:


 これからも、報道では、このような、「不幸な最年少記録」が随時、更新されていくだろう。


 それにしても重症化リスクが高いとされる疾患群の中に、「がん患者」が明記されていないのは問題である。「インフル」の専門家で、どうも、これに気づいている人は少ないようだ。



 癌の治療及び研究に携わる専門家なら、季節インフルのときでさえ、「がん患者」がインフル感染で命を落とすことが結構あることは、わかっているが・・・。

 「がん患者」は、抗がん剤や、その他の治療で通常よりも免疫力が低下しているから、今回のような「第1波」でも、罹れば重症化するリスクは高い。


 ハイリスク群の中に「がん患者」(癌種を問わず)を明示すべきだ。










 




 






2009-09-15 19:28:56 ihepの投稿

今やらねばならないこと;新型インフルの24歳死亡 国内最年少、基礎疾患なし

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 沖縄県は15日、基礎疾患のない新型インフルエンザ患者の女性(24)=同県南風原町=が死亡したと発表した。厚生労働省によると、国内の死亡患者では最も若く、基礎疾患のない患者の死亡は大阪府の男性(45)に続き2例目。国内の死者は感染疑い例を含めて14人となった。

 県によると、女性の直接の死因は、くも膜下出血。女性は8月26日から発熱し、医療機関を受診して簡易キットでA型と診断された。治療薬リレンザを使ったが発熱は続き、呼吸困難も起きたため、同31日に再度受診。ウイルス性肺炎の発症が認められ、緊急入院した。

 その後、人工呼吸器などで集中治療を行ったが、症状は改善せず、15日午前11時すぎ死亡した。(47Nesw)



コメント:


 上記の報道によれば、この若い患者さんには、リレンザが投与されていたそうだが、経口投与ではなく、最近の記事で紹介したように、リレンザを「静注」していたら、どうだったか?


 紹介したケースでは劇的な効果をもたらした。

(そのLancet論文は、9月4日には閲覧可能)。


 むろん、すべてにあてはまらないが、投与方法の少しの変更で、そのような効果が現れるのは他の様々な疾患治療でも、そうである。


 ただし、今の時代、能書きに書かれてあること以外の方法(未承認の方法)を用いるには勇気がいる。でも、ほかに手立てがない緊急の場合、患者さん(あるいは家族が代わりになる場合はある)に、インフォームドコンセントをとって、同じクスリの投与法を変えるくらいは、許可してもいいのではないか?


 新型インフルのワクチンでは、これから、他の新薬ほどのきちんとした臨床試験を経ずに、いきなり膨大な「人体実験」(といっても過言でなかろう)が行われるではないか・・・。


 当然、野放しにしろとは言わない。ただ、新規の治療法について、ある程度しっかりしたデータ(まだ不十分だが)があるとき、現場に、柔軟な裁量を認めて欲しいなと。

2009-09-14 16:23:52 ihepの投稿

山中・京大教授がラスカー賞受賞 再生医学へ道開く、日本人6人目

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 米国で最も権威がある医学賞で、ノーベル賞の登竜門ともいわれる「ラスカー賞」の今年の受賞者に、
京都大の山中伸哉教授が選ばれた。米国のラスカー財団が14日発表した。

 日本人の受賞者としては、ノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進氏や昨年のラスカー臨床医学研究賞受賞者である遠藤章氏らに続き6人目となる。

 京都大によると、山中教授は新型万能細胞(iPS細胞)をつくり、難病の病態解明や細胞移植など再生医学への新たな道を開いたことが受賞理由という。



コメント:


 めでたい!


イチローの9年連続200本安打達成(メジャー新記録)と同じくらいだ。



 山中先生の今年か来年のラスカー受賞(基礎医学部門)は、実は4月1日の「京都人」氏のブログ・コメントで「予想」を書いておりました。


 私のこういう予想とインフルエンザ関連のものは、まず、当たります!


・・・全部、医学関連のみじゃないかという声が・・・。

まあ、ええじゃないか(笑)。


 ちなみに、ノーベル賞は、今年は、昨年のラスカー賞(臨床医学部門)受賞者の遠藤先生で行ってほしいな(高齢なもんで)。

 そして、あと、1年ないし、2年後くらいで、山中先生が受賞というのが、いろんな意味で理想。


 なお、ノーベル賞の受賞枠は部門別で毎年3人までです。


 その点、今回のラスカー賞では、山中、ガードンの2人。

もし、ノーベル賞のあと1枠というなら、iPS細胞を利用して癌の新しいメカニズムを解明したり、iPS細胞の癌化を防ぐ方法を見いだしたりする人かもよ。


・・・と予想しておきます≧(´▽`)≦






 









2009-09-13 08:39:50 ihepの投稿

「英断」!・・・抗ウイルス薬の静注で新型インフルエンザの重症患者が回復

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 新型(H1N1豚)インフルエンザに罹患して
生命の危機に瀕していた22歳の癌患者の女性が、
抗ウイルス薬ザナミビル(商品名:リレンザ)を
静脈注射(静注)するという例外的な治療方法に
よって完全に回復したとの報告が、
英医学誌「Lancet」オンライン版に9月4日掲載された。
リレンザは錠剤または吸入薬の形で認可されているが、
静注薬としては認可されていない。

 研究著者の一人である英ロンドン大学(UCL)病院の

Michael Kidd博士によると、今回の症例では、

消化器系の障害のため抗ウイルス薬オセルタミビル

(商品名:タミフル)を吸収できていない徴候があり、

粉状の吸入薬リレンザも多量の浸出液で

肺がひどい炎症を生じていたため、

十分に浸透していないと思われる状態であったという。

患者は集中治療室(ICU)に入って16日が経過しており、

肺に浸出液がたまってからは人工呼吸器を使用。

癌の化学療法により免疫系も著しく低下していた。

 経口でも吸入でも薬剤が肺に届かなかったことから、

Kidd氏らは病院および親族との協議のもと、

承認されていないリレンザの静注に踏み切った。

この治療が奏効し、女性は急速に回復に向かい、

体内のH1N1ウイルスが大幅に減少。

5日後には自力で呼吸できるようになり、

1週間余りでICUを出ることができた。

著者らによると、ウイルスの増殖が抑制された後に

炎症を鎮める目的で、

リレンザ静注と同時に副腎皮質ステロイドも投与したという。

 Kidd氏は、今回の奏効例から、

この秋冬の新型インフルエンザの重症患者に対する

リレンザの静注が今後広く受け入れられるようになることが

予測されると述べ、

この治療法が臨床現場へのプレッシャーを

緩和することにもなると付け加えている。

米国の専門家もこれに同意し、

今回極めてリスクの高かった患者を救ったことは

大きな業績であると述べている。

 米国疾病管理予防センター(CDC)では、

喘息、糖尿病、癌などの基礎疾患のある患者や

免疫システムに障害のある患者をH1N1ウイルス感染による

重症化リスクの高い患者と位置づけている。

Kidd氏によると、今回の患者に副作用は認められていない。

過去の臨床試験では、

リレンザ静注は高用量でも成人で優れた忍容性が

みられるほか、

生後6カ月以降の小児にも使用可能であるという。

腎疾患患者での用量調整の必要性や

妊婦での安全性が確立されていないなど、

いくつかの禁忌(きんき)に関わる問題はあるが、

妊婦も新型インフルエンザの高リスクグループとされており、

重篤な呼吸器疾患を来した場合、

リスクを上回る利益が期待できるとKidd氏は述べている。

(日経ネット)

コメント:

きわめて重要な報告です。

超一流誌であるLancetでの報告になりましたね。

 この治療方法なんですが・・・。

実は、私、今の「第1波」でこういうケースの場合、

「リレンザを静注したらいい」と、

欧州での会議の際に提案していたんです。

 なんせ、新型ウイルスは肺で増殖するのが特徴的ですから。

 なお、私は、この特徴を踏まえて緊急性が高い場合で、

もう1つ有効性が高いと

思われる治療法も言っておきました。

 皆さん「一考に値する。

ただ、これから条件を整備すべきだ」

という意見で一致しました。

 ・・・で、今回、英国の先生方が、

第1例の実施を英断されたわけです。

今の時代、「理屈」が良くても、

いろいろ手続きが煩雑なので、

大変だったと思うのですが。

ともあれ、成功して、よかったです。

 ・・・ただし、この成功例がありながら、

日本の医療機関でも同様の措置をとるか否かは、

まだ?なんですけれどね・・・。

「手続き」がネックでね・・・。

2009-09-13 07:18:36 ihepの投稿

特に、このブログの読者の皆様が対象・・・肥満が膵がんの危険高める

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 米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、膵臓がんを発症する危険性が高くなったと、テキサス大の研究グループが米医学会誌に発表した。若年からの体重コントロールが予防に有効である可能性を示している。
 841人の膵がん患者と、年齢や人種などが同じ754人を比較。14~39歳での過体重と20~49歳での肥満は、糖尿病の有無とは関係なしに膵がんのリスクを高めていた。また、喫煙歴のある人の方が高リスクだった。
 20~49歳で過体重か肥満だった人は、膵がん発症が2~6年早かった。(47 News)


コメント:

この報道の出所は、JAMA誌(臨床医学のトップ誌の1つ)。

Body mass index and risk, age of onset, and survival in patients with pancreatic cancer.・・・という論文です。

たとえば、14歳から39歳で、BMIが25以上の「過体重」の人は、67%ほど膵臓癌リスクが増加する。

肥満と膵臓癌との関係だけだと、たぶん、このクラスの超一流誌には載らない。
しかし、若い層からの「過体重」がヤバイということを示したところが新しい。

皆さんくらいの年齢でBMIが25以上(日本じゃ「過体重」というより「肥満」)にならないように、お気をつけください。

まあ、ここにわざわざ来ている人たちは、健康に関心をお持ちの方が多いようなので、指摘しなくても大丈夫・・・かな(*^▽^*)
2009-09-11 03:29:02 ihepの投稿

国内最大ロケットH2B打ち上げ成功

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 日本初の宇宙輸送機「HTV」を載せた国内最大の新型ロケット「H2B」が11日午前2時1分、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。日米の実験装置などを積んだHTVは約15分後に分離され、ロケットの打ち上げは成功した。18日に国際宇宙ステーションへ結合する予定。

 H2Bは2本の主エンジンと4本の固体補助ロケットに点火された後、オレンジ色の炎で夜空を染めながらぐんぐんと上昇した。

 HTVは全長10メートル、直径4.4メートルの円筒形。最大6トンの物資を積める。宇宙航空研究開発機構や三菱重工業などが開発した。宇宙ステーションが運用期限とする15年までの輸送業務を担い、毎年1機ずつ計7機を打ち上げる計画だ。

 日本が宇宙輸送機を運航するのは初めて。大型ロケットの輸送能力と宇宙輸送機の精密飛行を実証すれば日本の宇宙技術は世界トップに迫る。 (日本経済新聞)



コメント:


 知人が関わってるから、ロケットの打ち上げ成功は、私にとって縁起のいい「誕生日祝い」だな≧(´▽`)≦




2009-09-10 13:53:50 ihepの投稿

明日は私の誕生日&・・・

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明日の9月11日は、私の誕生日。


米国で、同時多発テロのあった日なので、アメリカ人には非常に覚えられやすい。

あれ以来、誕生日当日にアメリカにいても、お祝いとかは、別の日(前の日が多い)にしていただけるようになった。


今年は、仕事の関係上、10日ほど早めにいったが、夕食時などで、軽く「お祝い」会。


論文アクセプトや研究の成功などと、ひっくるめてされたわりに質素なのは(笑)、経済危機の余波ですな・・・。でも、いくつになっても嬉しいもんだ。


すみません、まだ、「絵日記」を書く余裕がありません。

また、日々のNewsコメントを書く余裕もありません・・・。

今、しばらくご勘弁をm(u_u)m





2009-09-07 05:51:45 ihepの投稿

「喝采」と「時代」

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 今回の渡米時の「お仕事・絵日記」は、もう少しあとで、Upしますね。

すみません・・・異常な忙しさなのです・・・m(_ _ )m

ある(末期の)癌患者さん(米国在住)からのメール対応などなどで・・・。


 前回の欧州は、エール・フランスを使いましたが、やっぱりANAの方が、格段に良かったですよ。エコノミーですが。お金ないもん・・・。


 ちなみに往路で、講演中の「笑いネタ」を考える際に、音楽聞いてたら、ちあきなおみさんの「喝采」と、中島みゆきさんの「時代」が、やけに耳に残りましてねヾ( ´ー`)


 ワシントンDCを降りても、頭の中を曲がまわってました・・・。


 




 


 


 


 






2009-09-01 01:30:45 ihepの投稿

ちょっと第3の故郷まで

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めでたく懸案の論文の1つが1流誌にアクセプトされた。

まあ、これをネタにお金を稼ぐか・・・。

政権交代の今がチャンスだな・・・いろいろと。

誰のために?自分たちだけではなく、もちろん、臨床応用を加速するために。


敢えて「患者さんのために」とは言わない。

彼らの役に立てる自信はあるけれど・・・。

患者さんの予後は理論上、延びるだろう。

今までも、そういう研究成果を世に出してきた。


でも、それが結局、本当に彼らの幸せにつながったのか?

単に苦しみを延ばしただけじゃないのか?

時々、わからなくなることがあるので・・・。


それでも、前へ進むことしかできない・・・。


さあ、今日から、ボストンヘ仕事。

無事、台風もいっちゃったし。


いってきます≧(´▽`)≦

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