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2009-05-06 16:33:08 ihepの投稿

発熱外来にはどうやって行くのか?

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 「発熱外来にはどうやって行くのか?」という主旨の疑問を読者の方が提示してくれました。回答が長くなるので、ここで紹介。


 ◆公共交通機関は使わない。家族や友人などの自家用車で送ってもらい、必ずマスクを付ける。救急車は呼ばないことが望ましい。通常の救急業務に支障が出たり、救急隊員が感染するのを防ぐため。

・・・と、いうように地方自治体のマニュアルにも、ありますが。。。


ここで、いつものように私見を・・・。


「家族や友人などの自家用車で送ってもらい・・・」だと?

住民のすべてが、このくらいはできると思ってるところが、馬鹿どもの発想である。

1人で、そんな人々のいない方々とかは、どうするの?


それに、マスクつけてて、他人に感染するなら、救急隊員はおろか、家族や、友人にも感染するじゃないか???


本当に、ため息が出ますね。


マスクをつけて、(事情を話して)救急車を呼んでください。
 それでも、こないことがありえます。実際、救急の現場は、医療崩壊の中心地帯だから。


 別に、タクシーでもいいんですよ。ちゃんとマスクをつけていれば。

2009-05-06 11:20:38 ihepの投稿

WHOに望むこと

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 【ジュネーブ5日共同】世界保健機関(WHO)の複数の関係筋によると、5日開催された各国の専門家による電話会議終了後、マーガレット・チャン事務局長が同日中にも新型インフルエンザの警戒水準を現行の「5」から、世界的大流行の認定を意味する「6」への引き上げを決定する公算が大きくなった。

 一方、WHOのフクダ事務局長補代理は5日、現時点では警戒水準を「6」に引き上げるべき兆候はないと指摘。「現時点では英国やスペインの地域社会レベルでの持続的感染はみられない」としながらも、引き続き両国保健当局と連携し情勢を注視する姿勢を示した。


いつも思うのだが、いい加減、重症度のカテゴリーを4段階くらい設定し、たとえば、

「フェーズ5、カテゴリー2」というように、「感染の拡大レベルと感染した場合の医学的な重症度」を同時に示せばいい。


 こうしないから、国際的に、様々な混乱や誤解も生む。

上記のような基準を設ければ、「フェーズをあげたからといって、世界の終わりを示すものではない」などという、わけのわからない発言をせずに済むし、余計な労力をかけずに済む。


WHOとしては、正確な情報を、迅速に出すことに集中すること。

今回は、政治的見解までも述べるような、WHO関係者が目立つが・・・特に、日本のT氏・・・。職分をわきまえたほうがいい。


あくまでも専門家として、客観的なデータを提示することに徹してもらいたい。





2009-05-05 18:48:38 ihepの投稿

発熱の診察拒否、都内で92件 新型感染の可能性低くても

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 新型インフルエンザの件で日本で、現時点で一番、恐れていたことが現実に・・・というニュース。

共同通信によれば・・・

 「新型インフルエンザ感染国への渡航歴がないなど感染の可能性が低いにもかかわらず、発熱などを訴える人が病院から診察を拒否されるケースが東京都内で相次いでいることが5日、都の調べで分かった。2日朝から5日正午までに92件に上り、大学病院が断ったケースもあった。

 都は「新型インフルの患者発生やほかの患者への感染を恐れているのかもしれないが、病院は冷静に対応してほしい」と呼び掛けている。

 都感染症対策課によると、都が設置した発熱相談センターへの相談電話で診察拒否が分かった。


 感染国への渡航歴がないのに、診察を拒否されたり発熱相談センターに相談するよう言われたりした人が大半で、中には「成田空港に勤務している」「友人に外国人がいる」などと話した結果、拒否された人もいた。発熱相談センターに電話し一般病院に行くよう勧められた人が、病院で拒否された例もあった。


 感染症対策課は、診察拒否は医師法に違反する可能性もあると指摘。「悪質な診察拒否をした病院には、何らかの対応を考えていきたい」としている。」


 こういう事態も起こりうることが、新聞社のインタビュー記事での「病院や診療所に患者が押し寄せれば、パニックに陥ってしまう」というベテラン医師の発言からも匂ってきたから、そこで指摘はしておいたけれどね(4月30日)。まさか本当に、ここまでやるとはね・・・。


 これが新型インフルエンザを引き合いに出し、堂々と診療拒否をするといった「医療崩壊」(という「流行語」は使いたくないけれど)が進行中の日本の現場。


 

2009-05-05 02:04:45 ihepの投稿

タミフル耐性ウイルスに強い懸念 新インフルでWHO医務官

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[ジュネーブ4日共同] WHOで新型インフルエンザ対策の技術部門を統括する進藤奈邦子医務官は3日、治療薬の中心である抗ウイルス薬タミフルに対し「耐性を持つ(新型インフルエンザ)ウイルスができてしまう可能性がある」と述べ、タミフルが効きにくくなる耐性ウイルスの発生に強い懸念を表明した。共同通信の取材に答えた。

 ワクチン開発が完了していない現時点では新型インフルエンザの治療はタミフルに大きく頼る。耐性ウイルスが発生すれば、一般的にインフルエンザに対する抵抗力が弱い乳幼児や高齢者、エイズ、糖尿病などの患者が大きな危険にさらされるため、WHOや各国政府は根本的な治療体制の見直しを迫られることになる。

 進藤医務官によると、新型インフルエンザと似たタイプで2007年から08年の冬に北米で流行した季節性のインフルエンザウイルス(H1N1型)の一部が、タミフルに強い耐性を持つようになった。「タミフルを通常の約400倍投与しないと効かない」とされるレベルで「事実上、治療に使えない」という。北米や中南米では現時点で、同タイプのウイルスのほとんどがタミフルに対する耐性を持っているという。


この WHOの「懸念」は、前から私も、ここで指摘しているとおりです。

 

 さらに、インドネシアの豚から病原性の強い鳥インフルエンザが検出されており、

豚の体内で、こいつが単独でヒト型に変異しつつあります。今回の新型が「第1の矢」とすれば、それは「第2の矢」であります。


 このあたりまでを射程においたグローバルな危機管理が望まれます。


 


 


 



2009-05-04 00:52:47 ihepの投稿

「辛い」と「幸せ」

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「辛い」と「幸せ」・・・たった棒1本の違いしかない。


医療・医学関係者ならば、この棒を患者さんに1つ加えることが仕事といえるのかもしれない。もちろん、口で言うほど容易くはないけれど・・・。


それにしても、たかが棒1本の違いゆえに、両者は非常に近いもののようだ。

私なんて、弱い人間なので、ちょっとした事で、一番上の棒が、はずれたり、ついたりする。難儀やな~(^▽^;)



2009-05-03 21:58:24 ihepの投稿

WHO「6」引き上げの公算 軽微大流行を宣言も

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 【ジュネーブ3日共同】世界保健機関(WHO)の当局者は3日、共同通信に対し、新型インフルエンザ感染拡大の6段階の警戒水準(フェーズ)について「感染の勢いが衰えていない。(引き上げは)ここ何日という問題だ」と述べ、現在の「5」から世界的大流行(パンデミック)を意味する「6」へ早期に引き上げる公算が大きいとの見方を示した。

 一方、WHOのライアン警戒対策部長は2日の定例記者会見で、引き上げるかどうかを「今後数日の事態の進展」で判断できる可能性があると述べる一方、「フェーズ6は症状の重さでなく地理的な感染拡大を示す」と強調。国境閉鎖や渡航制限の勧告を伴わない、事実上の「マイルド(軽微な症状の)パンデミック」宣言にとどまる可能性もある。

 WHOが引き上げをめぐる判断を迫られているのは、英国やドイツ、スペインなど欧州地域を中心に感染者の確認が増え続けていることに加え、発生源とみられるメキシコなどへの渡航歴のない人まで多数巻き込んだ「地域社会レベルの持続的感染」が確認される可能性があるためだ。

 同当局者によると、決め手となる「人-人-人」の3代にわたる感染報告が今月に入って欧州諸国から出始めている。

 WHOの警戒水準の定義を適用すると、北米以外で持続的な感染が確認されれば「6」への引き上げ条件が整う。感染が確認された国・地域は2日にアイルランドが加わり計18となった。

 各国政府や有識者の間には、WHOによるパンデミック認定には大きな社会的影響力があるため「簡単に上げるわけにはいかない」(国立感染症研究所の田代真人氏)などの意見も出ている。



 現時点での解析を総合すれば、大多数の人々にとっては適切な治療で「軽微」で済むと思いますが、ハイリスク集団の方々にとっては、やっかいな状況に至る可能性も依然として残っているわけです。引き続き、注意が必要です。

 

 





2009-05-02 14:12:09 ihepの投稿

新型インフル、米でも重症者増加

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【ジュネーブ2日共同】世界保健機関(WHO)緊急委員会のメンバーである国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長の田代真人氏は1日、ジュネーブで日本人記者団と会見し、米国の新型インフルエンザ感染者の容体について「(入院が必要な)重症者の比率が1-2割程度に上っている」と指摘。これまで極端に重症者が多いとされてきたメキシコと比べても、全体の症状はそれほど変わらないとの認識が関係者の間で強まっていることを明らかにした。

 田代氏によると、確認された感染者数が少なかった段階ではメキシコだけ死者や重症者が多いことが疑問だったが、米国でも確認感染者が増えるに従い、重い肺炎や消化器の障害を示す例が増加しているという。

 田代氏は、今回のウイルスは症状が比較的軽い「弱毒性」とみられるが、「かなり大きな健康被害をもたらす可能性はある」と話した。

 一方、WHOによる警戒水準の再々引き上げの可能性については「きょう、明日上がるという状況ではない」とした。


コメント:「ウイルス性肺炎、下痢が多い」が重症者の特徴のようだ。

 WHOの世界各国の協力機関担当者による電話会議では、メキシコの担当者から、重症例の臨床症状について発表が4月29日にあった。

 その会議では、まず全身感染ではなく、肺炎であること。そして、肺炎は、主にインフルエンザウイルスによる肺炎であるが、中には細菌による2次感染も見られること。さらに患者の25%程度に下痢の症状が見られたこと―などが特徴として報告された。


 さらに、メキシコでの死亡症例の解析(ウイルスの遺伝子解析も含めて)も、急いでもらいたい。会議では、米国の死亡例(男児)には、基礎疾患として免疫に問題があったことなどが報告されているが・・・。

2009-05-02 00:10:00 ihepの投稿

デシジョン・・・日本と欧米

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・WHOのチャン事務局長:「私が、新型インフルエンザの警戒レベルを『4』から『5』に引き上げる決定をしました」 。・・・典型的な西欧風のデシジョンの発表のしかたである。言葉に責任を持つ。


・日本でのデシジョン:合議で、空気で決める。決断まで、かなりの時間がかかる。

そして、誰も責任をとらない。


 おまけに、今回の新型インフルの件では・・・厚生労働大臣が横浜市の中田市長と連絡が出来ないと異様にカッカしていました。患者発生報道発表後に横浜市には電話が殺到して、つながらなくなったらしい。これは、政府と地方自治体のトップ同士での緊急用の電話線が無い、知らないということが露見されたわけです。

 なんとまあ、もの凄い「危機管理」体制だと思いました。。。


 

2009-05-01 13:52:46 ihepの投稿

舛添厚労相「まず発熱外来利用を」

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 新型インフルエンザに感染した疑いがある男子高校生が最初に受診したのが発熱外来ではなく、一般の医療機関だったことが1日、わかった。舛添要一厚生労働相は同日、発生国など流行地域から帰国して、発熱やせきなどの症状があった場合、2次感染防止の見地から「いきなり一般病院を受診するのではなく、まず保健所に設置した発熱相談センターに電話してほしい」と要請した。

 新型インフルエンザに感染している場合、医療機関の待合室などで感染が広がる可能性があるため、厚労省は医療機関に「発熱外来」を設置するよう要請している。舛添厚労相は「発熱相談センターに電話すれば、症状や渡航歴などを確認して、発熱外来を紹介してくれる。感染拡大を防ぐためにも活用してほしい」と話した。 (13:02):(日本経済新聞)


 まあ、なにはともあれ、各医療機関に設置されている「発熱外来」および保健所の発熱相談センターへの都道府県別の一覧表(直接Tel番号、所在)を全国紙・ネットに即時公開したほうがいいと思いますがね。


 発生国など流行地域から帰国して、発熱やせきなどの症状があった方々は、まあ、医療機関の発熱外来に直接Telするほうが、圧倒的に多いでしょう。しんどいし、早く治療して欲しいし・・・。保健所にTelしても、結局は、医療機関の発熱外来を紹介してくれるだけだし。それと、夜間・休日は保健所やってないし。

 上記の方々は「医療機関に、まずは電話してからきてね!」のほうが、わかりやすい。


 





 

 

  



 

2009-05-01 13:00:00 ihepの投稿

厚労省、新型インフルで10代のタミフル問題なし・・・オイオイ

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 新型インフルエンザ対策の柱として国家備蓄が進められる一方で、通常のインフルエンザでは10代の患者への使用が原則中止されている治療薬タミフルについて、厚生労働省は30日、「新型感染の危険性を慎重に考慮した上で、10代でも治療や予防に使用できる」との見解をまとめた。


同日午前に開かれた衆院厚生労働委員会でも、上田博三健康局長が予防投与について「可能だ」との見解を表明。従来も、合併症などで「ハイリスク」と判断された10代の患者には使用されてきた。

 ただ、今回の新型インフルエンザについては、鳥インフルエンザ(H5N1型)とは違う「弱毒性」とされ、重症度が必ずしも明確になっていない。このため同省内には「患者の症状の重さと薬の副作用のリスクを、現場で慎重に見極め判断してほしい」(安全対策課)との声が出ている。


この決定には下記の米国CDCの決定が下敷きになっている。


 米疾病対策センター(CDC)は米東部時間28日午後7時、豚由来インフルエンザウイルス感染の確定例、疑い例の小児を診る米国の臨床医に向けて暫定ガイダンスを発表した。1歳以上の幼児の豚由来インフルエンザの治療と予防に、オセルタミビル(タミフル)ザナミビル(リレンザ)の投与が推奨された。1歳未満小児へはオセルタミビルの投与により「ベネフィットがあるかもしれない」とされた。先立って27日、FDAがオセルタミビルの豚インフルエンザへの予防投与や1歳未満小児への緊急使用に許可を出していた。なお同ガイダンスは暫定的なもので、今後、データの蓄積により変更され得る。

・1歳以上小児には抗ウイルス薬の治療を推奨。
・オセルタミビルの緊急許可で1歳未満小児の治療・予防も。
・3カ月未満乳小児への予防投与は推奨しない



しかし、日本では、つい最近、下記のような報告があったばかりである。


<タミフルと異常行動「因果関係否定できぬ」…厚労省研究班>

インフルエンザ治療薬タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、
飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1・54倍高いという分析結果が18日、
厚生労働省研究班(班長=広田良夫・大阪市大教授)の最終報告書で明らかになった。


「タミフルとの因果関係は否定できず、深刻な異常行動に絞った新たな研究を実施すべきだ」
と指摘しており、現在は原則中止している10歳代への使用再開は難しくなってきた。

最終報告書は近く、厚労省薬事・食品衛生審議会安全対策調査会に報告される。
別の検証作業では、「関連は見つからなかった」とする結論が出されており、
同調査会では10歳代への使用をいつ再開するかが最大の焦点だった。

研究は、2006年度からインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を集め、解析した。
このうち、急に走り出すなどして死亡やけがに結びついた深刻な異常行動に限定して調べたところ、
服薬した場合、リスクが1・25倍高くなった。特に注意喚起の対象となっている10歳以上の場合、
リスクは1・54倍になった。

一方、うわごとを言うなど軽症のものも含めた異常行動を起こす全体のリスクは、
飲まなかった場合に比べて0・62倍と低かった。

(2009年4月19日03時06分 読売新聞)


 これでは、日本の患者さんは、もちろん、使う側の現場の医師たちも、たまったものではない。なんか、一瞬のうちに、なし崩しだな。

こうせざるを得ない「新型」って・・・。


 

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