待ちに待った新型インフルエンザに関する臨床研究データの公開
テーマ:ブログようやく待ちに待った新型インフルエンザに関する臨床研究論文です。
新型の豚インフルエンザの症状をめぐり、米疾病対策センター(CDC)の研究グループが全米の患者642人を分析し、論文にまとめた。慢性疾患のある人や幼児が重症化する傾向だったほか、通常のインフルエンザではあまりみられない下痢、嘔吐(おうと)が目立った。国内流行に備えるヒントになりそうだ。
調べたのは4月15日から5月5日まで全米41州で新型インフル感染を確認した3カ月~81歳の患者で、18歳以下が6割を占めた。感染者全体のうち16%は学校で感染したと推定される。また渡航歴が確認できた381人のうち、発症の7日以前にメキシコを訪れていたのは18%だった。
入院した患者で、医学的データが確認できた22人のうち、12人に慢性の病気があったり、5歳未満の子どもだったりして、ふつうの季節性インフルエンザでも症状が重くなりやすい人たちだった。
死亡したのは2人。うち1人は生後22カ月の男児で、生まれつき筋無力症があり、心臓にも障害があった。もう1人は妊娠中の33歳の女性だが、ぜんそくや関節リウマチなどの病気を抱えていた。
典型的な症状は発熱やせき、のどの痛みなど、季節性インフルでもよくみられるものと同じだが、38%で下痢ないし、嘔吐の症状があった。研究グループのファティマ・ダウッド博士は「まだはっきりしないが、ウイルスが感染者の便に混じって、そこから他の人にうつる可能性も考えたほうがいい」と話している。ただ、今回のウイルスは腸管には感染しないという報告もある。
成果は論文にまとめ、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン電子版に掲載した。(朝日新聞田村建二)
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)は、Lancetとともに世界最高峰の医学誌。
基礎研究限定ならば、Cell, Nature, Science。この5誌が、世界の医学・生命科学の流れをリードします。(私、このうちで、まだ4本掲載・・・さらにガンバルゾ)
さて、内容としては、私もここの記事で指摘していたけれども、NEJM誌の記載データでも、通常のインフルエンザではあまりみられない下痢、嘔吐(おうと)が目立っています。
我々が、主に「第2波」用のためにと準備している治療薬ですが、ここでもう論文投稿しようか否か、悩んでいます。それは、「第2波」用の最終ラインの薬となるでしょう。それで耐性ができちゃえば、後は、当分、手のうちようがなくなるから・・・。
関係者と十分な協議の上、決めます。