厚生労働省「腸管出血性大腸菌O111の検査法」を各県に通知

平成23年6月3日に医薬食品局食品安全部は監視安全課長名で各県の健康福祉部長宛てに上記について

通達した。

 この通達は、平成23年4月29日富山県で焼肉チェーン店のユッケの生肉が原因で男児が食中毒で

死亡したが、男児から
O111菌とベロ毒素が検出されている。同店でユッケを食べ、溶血性尿毒症

症候群を併発したと思われる患者が5人いた。

その後、同チェーン店の別の店で食した患者が続出し、結局2名の男児と2名の成人女性が死亡している。

 
O111菌による出血性大腸菌症は海外でも存在していて、平成16(2004)年に石川県の高校生が

韓国に修学旅行に出かけ、集団感染している。発表によれば、高校生と教職員373名が旅行し

107名(30%)が症状を訴え、102名から菌とベロ毒素を検出している。

ほとんどは
O111菌であった。

 従来は出血性大腸菌症で溶血性尿毒症症候群を併発するのは小児に限られていたが、
O111菌は

成人に生じているので、従来の菌と異なるといえる。このため、検査が迅速にできるように、今回の

通達に至ったといえる。

 今回の通達では複数の検査法を示しており、培養法でも検出可能となっている。

問い合わせは岡野へ