2012年10月4日
大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺してから11日で1年を迎えるのを前に、生徒の父親が3日、「息子の死だけが宙をさまよっているように思えてなりません」などと心情を明かすコメントを公表した。
代理人の弁護士が開設した遺族支援のホームページに「息子の一周忌を迎えるに当たり」と題して掲載。現状では「真相究明にまでは至っていない」とし、「いじめ事件は後を絶たず、今やっていることはこれでいいのか」「一つの命について尊ぶ気持ちが、教育現場では非常に希薄だ」などと危機感を示した。
そのうえで、全国の教師へのお願いとして「いじめは各学校で日常茶飯事に起きている」「子供の声に耳を傾けて」「『どうしたの』と問いかけて」などと求めた。また、人気アニメの主人公になぞらえ「一番身近な正義の味方『アンパンマン』は先生たちなのですから」とつづった。
生徒の自殺をめぐっては、加害者とされる同級生3人への暴行容疑などの県警の捜査が大詰めを迎えている。また、いじめの実態解明をめざす大津市の第三者調査委員会は今月から教諭や生徒の聞き取りを本格化させる。