大津中2自殺:小さな骨つぼ、いつもそばに 自問続ける父
毎日新聞 2012年10月11日 15時00分(最終更新 10月11日 15時03分)
学校に求めた生徒アンケートで、父親はこうした行為の一部を初めて知った。怒りで手足が震え、吐き気を覚えた。同級生3人の家に昼夜、何度も車で向かっては、チャイムを押そうとする自らの手を押さえつけた。
3週間で調査を打ち切った学校を見切った。同級生や保護者からも独自に聞いて回った。9カ月続いた孤独な闘い。今年7月、市教委の情報隠しが明るみに出て事態は急変した。
だが、父親の心に開いた穴は埋まらない。「息子を救えなかった私たちは親失格やと思う。だからこそ同じように苦しむ親子は出てほしくない。教師は子供の声に耳を傾けて、異変は親に伝えてほしい。今のままでは、息子に胸を張って、何も報告できないから」【千葉紀和、加藤明子】