2012.10.13 01:06

尖閣国有化、都知事「中国と戦争」を懸念

 前原誠司国家戦略担当相は12日のテレビ朝日番組収録で、沖縄県・尖閣諸島めぐる野田佳彦首相と石原慎太郎東京都知事の8月の会談内容を紹介、購入計画を表明していた都知事が中国と戦争になってもやむを得ないとの強硬論を展開したため、事態を懸念した首相が国有化を急いだとの見方を示した。

 前原氏は、首相と知事が8月19日に公邸で会談した際の同席者から話を聞いたと説明。「首相は石原氏の発言にあきれ、国として所有しないと大変なことになると(考えた)」と話した。

 前原氏は「都知事がこういうことを言い出さなかったら、問題は起きていない。(都は)自衛隊も持っていないのに気合だけで言ってもらっても困る」と批判。政府の国有化の意図について「中国政府の上層部まで届いていたのは間違いない」と強調した。

 一方、藤村修官房長官は12日の記者会見で、首相と石原氏との会談に関し「2人だけで会話しており、誰も知らないはずだ」と指摘した。(共同)