フィギュアスケート元世界女王の安藤美姫(24=トヨタ自動車)が選手生命の“危機”に立たされている。昨季を休養にあてた安藤はいよいよ10月から本格的に競技に復帰する予定だが、取り巻く環境が急激に悪化しているという。2014年ソチ五輪が残り1年半に迫るなか、女王はどうなってしまうのか。“ミキティ問題”の最前線を追った――。
安藤は今年5月に復帰を表明。今季はグランプリ(GP)シリーズの中国杯(11月2~4日、上海)、フランス杯(同月16~18日、パリ)に出場する予定だ。
これで2007年、11年の世界女王がソチ五輪へ向けて本格発進…と思いきや、舞台裏の事情は違っていた。安藤に極めて近い関係者の話。「信じられないことにコーチがいまだに決まっていないんですよ。ステファン・ランビエール(06年トリノ五輪男子銀メダリスト)に振り付けをしてもらっていますが、コーチもやってほしいと頼んだところ『コーチはしない』と断られたんです」
本紙は4月に安藤が長年師事したニコライ・モロゾフ氏(36)とのコーチ契約が終了したと報じた。その後、安藤は様々なコーチにコンタクトをとったが、すべてアウト。再度、要請したモロゾフ氏にも断られ、この4か月間は中ぶらりんの状態が続いている。
「感情の起伏が激しい安藤をコーチするのは大変なんです。何かあればいつも母親と一緒になって不満タラタラ。モロゾフともケンカしましたが、いろいろな意味で“手厚いケア”があったから続けることができたんですよ」(同)
それだけではない。安藤に振り回され続けたマネジメント会社も、安藤にマネジャーをつけない方針に切り替えたという。フィギュア関係者によると、安藤が「事務所が何もやってくれない」と不満ばかり言うので、ついにさじを投げたとか。同社関係者も本紙の取材に「確かに今、安藤にマネジャーはつけておらず、母親がマネジャー役を担っています」と回答。理由まではコメントしなかった。
しかも、日本スケート連盟もお手上げ状態。前出の関係者は「連盟にもあれこれ文句を言うので『もう勝手にどうぞ』状態です」と明かした。
7月初旬、安藤は自身のツイッターで「I born to die(私は死ぬために生まれてきた)」「Hard and hurts(つらくて痛い)」などと情緒不安定ととれるつぶやきをして話題になった。その背景にはこのような一連のゴタゴタがあったというわけだ。
ただ、こんな状態でも安藤は試合に出なければならない。ISUの規定では一度休養した選手が復帰するためには、不測の事態を除き試合に出場する義務が生じるからだ。安藤はすでにその誓約書にサイン済み。つまり、コーチ不在、プロマネジャー不在、日本連盟もソッポという“三重苦”の状態で、GPシリーズ参戦となる。このため、一部の心ある連盟関係者からは「安藤はこのままでは競技を続けられないのではないか」と選手生命さえ心配する声まで上がっているのだ。
ソチ五輪を控える中、浮上した女王の危機。とはいえ、ライバルの浅田真央(21=中京大)が不振にあえいでおり、安藤が日本女子を引っ張っていかなければならない立場だ。ここは奮起が望まれるが…。
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