放射能によって加速するエイジング社会
Posted by admin on 12 8月 2011 at 07:51 am | Tagged as: Health + Food
東日本でのセシウム汚染に関しては,牛肉汚染・牛乳汚染・藁の汚染含めて徐々に明らかになってきた。幼児の尿からも検出されているし,いくら気をつけても個人で水際対処は不可能である。さらに汚染と内部被曝が本格化するのは今年の秋以降の農作物からである。
放射能の危険性を認めること自体が政治的に不可能であり,ましてやヨウ素剤を配ったり,除染したり,住民を強制退避させたりという,他国なら当然行うだろう措置を一切行わなかった。この結果がすでに動植物だけでなく,人体にも徐々に現れ始めている。
放射能の影響の顕在化
放射能の影響は,程度によって異なるがおおむね,以下のような順序で顕れるだろう。
1.急性被曝による放射能障害(福島原発の作業員,いわゆるFukushima-50)
2.内部被曝による老化(抜け毛や皮膚の皺・しみ・そばかすの増加,脳の劣化)
3.内部被曝による癌化(白血病や甲状腺癌など)
すでに2番目の老化という現象が,東日本中心に顕れている。あくまで東の方が放射能汚染濃度が高かったから早めに顕れているだけで,西にも食糧や土壌・建材の運搬を通じて伝播する。あとは時間の問題だ。
対策を練りたい方は,8月14日東京ビックサイトでの橘研究所で橘所長と相談してください。日時はここ
橘研究所_in_コミケ80(2011年夏コミケ)の告知 – 新世代どっとネット(Neo-Generation.NET)
老化の理由
参考資料
5.1 放射線に見られる外的要因による寿命短縮
放射線量に比例してマウスの平均寿命が短くなることは世界中の研究室で確認されている。(図1)近年、放射線が脳出血や心筋梗塞といった疾患の発生も加速する事を示す疫学データが出されている。したがって放射線は、多くの臓器の老化を促進しているのではないかと考えられる。放射線以外でも太陽光に含まれる紫外線が皮膚の老化を促進する事は周知の事実であり、他にも環境中の変異物質、毒物など外的な要因によって生体物質あるいは細胞を傷つけるようなものが生体の機能を低下させて、老化を加速するであろうことは予測できる。
出典:不老不死への科学 DNAの損傷と老化
ヒトの正常体細胞を培養しても無限には分裂できず、50~70回分裂すればもはや分裂できなくなる。この原因はテロメアの短縮にある。テロメアは染色体の末端にある保護構造であり、細胞分裂によりDNA複製が行われる度に短縮していく。そしてテロメアが一定の長さ以下になると細胞は分裂を停止してしまう。このためテロメアは「分裂時計」あるいは「細胞分裂数の回数券」ともいわれている。
出典:不老不死への科学 テロメア
ここへ一石を投じたのが放射線である。アメリカでは第二次世界大戦中に原子爆弾を開発したが、その時に平行して放射線の生体影響を調べる大規模な研究が行われた。そのなかから浮かび上がったものの一つに放射線による寿命短縮という現象がある。放射線を受けたあと一見何でもないように見えた動物の寿命が短くなっているということである。寿命と老化との関係はいづれ詳しく論じるとして、この現象の発見は老化研究者に大きな助けになった。若しこれが放射線によって老化が促進された結果だとすれば研究者は初めて老化を人工的に左右する手段を入手したことになり、老化研究は急速に進むだろう。放射線以外にも老化を左右するものが次々と見つかるかも知れない。1960年代はこのことで老化研究に火がつき、著者もその中の一人であったが、研究が進むと共に、実は放射線による寿命の短縮は放射線によってがんが増えるためであって老化とは直接関係がないということが明らかになり一同大いに落胆した。しかし、このことは老化を科学的に研究しようという気運を大いにたかめ、また放射線との関係についても最近の研究の結果、大線量の放射線を受けるとがん以外の死亡率も上昇する可能性が示された。
出典:老化の科学入門