福島第1原発:1号機汚染水から高濃度セシウム検出
毎日新聞 2012年10月12日 20時33分(最終更新 10月12日 21時23分)
東京電力は12日、福島第1原発1号機の格納容器底部を撮影した新たな映像を公開した。また、容器内部の放射性汚染水250ミリリットルを採取して調べた結果、1立方センチ当たり最大3万5000ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
東電によると、格納容器には約2.8メートルの深さで汚染水がたまり、鉄製の底部には、さびや塗膜片などが散らばっていた。実際の色はグレーだが、写真では光の反射のため青く見えている。溶け落ちた燃料は確認できなかったとしている。
今回採取した汚染水は、先月採取した格納容器の外側の汚染水よりも放射性物質濃度が低かった。このことから東電は「内部の燃料の壊れ度合いが少なく、放射性物質がどんどん流れ出している状況とは考えにくい」としている。東電は13日、1号機格納容器内に温度計と水位計を新たに設置し、一連の内部調査作業を終える。【中西拓司】