10月13日のながさきニュース
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長崎新聞
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路面電車乗り入れ計画廃止
新幹線開通に向け長崎駅周辺土地区画整理事業を進める長崎市が、路面電車を新駅舎に引き込む計画を廃止する方針を固めたことが12日、関係者への取材で分かった。路面電車を運行する長崎電気軌道が「市民の利便性を損なう」として乗り入れに難色を示しているためで、市は新駅舎と電停をつなぐ別の方策を検討する考え。
同事業は、新駅舎を西側(浦上川方面)に150メートル移動させ在来線と新幹線が乗り入れる。新駅舎は国道から約200メートル離れるため、この間に「トランジットモール線」(長さ150メートル、幅18メートル)と呼ばれる空間を整備し路面電車を引き入れる計画だった。
市長崎駅周辺整備室によると、2008年12月の都市計画決定時は、駅を発着点に路面電車の新系統をつくる構想だった。しかし長崎電気軌道によると、長崎駅の電停で乗降するのは観光客が多く、市民の大半は同駅を通過している。同駅発着の系統を新設すれば既存の1系統(赤迫−正覚寺下)と3系統(赤迫−蛍茶屋)を減便せざるを得なくなるなど市民の利便性向上につながらないという。
同社経営企画室は「既存系統で新駅に乗り入れると10〜15分のタイムロスが生じる。系統の新設には車両や人員を増やす必要があるが、新たな投資もできない。当初から乗り入れる意思はなかった」としている。
同整備室は「運行事業者の協力が得られないので乗り入れは難しい。無理ならば駅舎と路面電車の結節を高める別の方策を考えたい」としている。
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