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事件
【iPS細胞移植】森口氏、事実上これまでの主張を取り下げ
2012.10.13 11:11
【ニューヨーク=黒沢潤】iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作り、患者の心臓に移植する初の臨床応用を行ったとしていた日本人研究者、森口尚史氏(48)は12日、滞在先のニューヨークで記者団に対し、移植を実際に行ったかどうかについて「分かりません」などと語った。森口氏はこれまで、米国で6人の患者に移植を行ったなどと主張してきたが、事実上、この主張を取り下げた格好だ。
森口氏は移植の事実について「分かりません」と述べ、「(頭の中を)整理できていない。何を話していいか分からない。話すのが下手でもあるし」などと語った。
移植の現場とされてきた米マサチューセッツ総合病院は12日、治療が病院で実施された形跡は見つからず、研究の承認申請が倫理委員会に提出されたこともないとする声明を発表、森口氏の主張を全面的に否定した。
森口氏は病院側の声明について、「(実施したことは)間違いないが、確かめないと分からない」などと述べ、明確に反論しなかった。
森口氏は、日本にいる論文の共同研究者と間もなく連絡をとる予定だといい、「その後、きちんとみなさん(記者団)にお話ししたいと思っている」とし、自らの研究に疑義が生じていることについて詳細を説明すると確約した。
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