浩二ジャパンはメジャー総動員だ　松井とイチとダルも呼ぶ！

　ダルもイチローも呼ぶ！！　来年３月の第３回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）に出場する「侍ジャパン」の監督に就任する山本浩二氏（６５＝元広島監督）の記者会見が１０日、東京都内で行われた。「背番号８８」のユニホームを初めて披露した山本監督は「３連覇を目指して戦っていきたい」と決意表明。ダルビッシュ（レンジャーズ）、イチロー（ヤンキース）らメジャーリーガーの参加を熱望した。またコーチ陣の発表も行われ、侍ジャパンが本格的に始動した。　

　ユニホームに袖を通した瞬間、眼が勝負師に変わった。新たな一歩を踏み出した侍ジャパン。かじ取りを任された山本監督は加藤コミッショナーと王特別顧問とともにひな壇に登場。フラッシュが光る中、力強く抱負を語った。

　「重圧とプレッシャーが気持ちの中に入っていますが、引き受けた以上はＷＢＣ３連覇を目指して戦っていきたい」。目指す野球はスモール・ベースボールの継承。「守って点を与えない。点を取るためにどうするか。接戦を想定しての戦いになる」と重圧のかかる大舞台を見据えた。

　大会３連覇に向けたカギとなるのが強力なチームの編成。指揮官がチームの中心に考えているのはやはり、メジャーリーガーだ。「当然、頭の中には入っているよ」と笑みを浮かべた山本監督。早速、具体名を挙げながら熱烈なラブコールを送った。

　「ダル、青木…。出てほしいのは当然。ダルにしても、黒田にしても出てほしい。イチローもぜひ、出てほしい。制約はあると思う。でも、気持ち的には出ると言ってくれればありがたい」。中でも、ヤンキースの主力に成長した黒田には興味津々の表情を隠せない。

　報道陣に声をかけたら来るかもと話を振られた山本監督は「じゃぁ、しようか」と即答。２人は広島時代に師弟関係を結んでいた仲。ダルビッシュとの“Ｗエース”実現のためには直接出馬も辞さない構えだ。

　体力面の不安に関しては「まだ、６５やぞ！！」と報道陣を一喝した山本監督。今回の就任は自らを育ててくれた球界への恩返しと考えている。荒波は覚悟の上。「ミスター赤ヘル」の新しい歩みが今、始まった。　

　　（川越亮太）