「中日には負けるな」　巨人・渡辺会長が大号令

　３年ぶりにリーグ制覇した巨人の優勝祝賀会が１２日、東京都内のホテルで行われ、原監督以下Ｇ戦士が集結。会の冒頭、渡辺恒雄球団会長（８６）は「とにかく中日に負けるのは嫌だ！」とＣＳファイナルステージで対戦する可能性のある高木竜を倒せと大号令をかけた。

　政財界の有力者がズラリと出席した祝宴。上機嫌で壇上に立った渡辺会長はＣＳファーストステージに言及し「ヤクルトは中日に１３勝８敗と勝ち越している。で、中日に巨人は１１勝１０敗、ギリギリのところであります」と話し始めた。

　最も気になる相手はやはり高木竜だった。親会社がともに新聞社。グラウンドでも、両球団のどちらかが７年続けて優勝している。ＣＳファイナルステージ（０９年までは第２ステージ）での激突は過去４度で２勝２敗。リーグ優勝した２００７年には東京ドームで３戦全敗し、煮え湯を飲まされたことも。それだけに言葉にも力が入った。

　もちろん、ＣＳ突破は日本一奪回への通過点。ただ、今季の交流戦を圧倒的な強さで制したこともあり、同会長は「クライマックスをしのげば、日本シリーズでは１位。銀座で大パレードだ、となる」と話した。

　猛ゲキを受けたチームは１３日に宮崎入り。同夜に練習試合、翌１４日にフェニックス・リーグで１試合を行い、夜に帰京する１泊２日の弾丸合宿を敢行する。とにかく、中日に３連敗して日本シリーズ切符を奪われた５年前の二の舞いだけは許されない。　（井上学）