- [PR]
事件
【放射能漏れ】放射線量10シーベルト、緊張感走る報道陣 福島第1原発公開ルポ
秋晴れの突き抜けるような青空とは対照的に、東京電力福島第1原発はいまだ過酷な環境にさらされていた。12日実施された4回目となる報道陣への公開。敷地内で最も高い放射線量が記録された場所付近まで初めて近づくことが許された。作業員すら立ち入れない場所で、廃炉作業の大きな障害となっている。(天野健作)
急にバスがぐんと車速を上げた。昨年8月、毎時10シーベルト以上の高い放射線量を記録した地点に近づいた。「800です」。車内の東電担当者が放射線量が毎時800マイクロシーベルトになったことを告げた。報道陣に緊張感が走った。原発構内に入った直後は同7.5マイクロシーベルトだったので、バスで通り過ぎただけで、放射線量は100倍以上に跳ね上がった計算になる。
10シーベルトを記録したのは1号機と2号機の原子炉建屋の間にある排気筒の部分だ。外で1時間浴び続けると、高い確率で死亡する線量だ。バスから外に出られるわけもなく、赤い字で「立入禁止」と記された旗が見えただけだった。
今回、外に出て取材が許されたのは、水素爆発によって大きく損壊した4号機の原子炉建屋付近と、新しく設置された汚染水処理のための「多核種除去装置(アルプス)」の2カ所。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]