事件【放射能漏れ】放射線量10シーベルト、緊張感走る報道陣 福島第1原発公開ルポ+(1/2ページ)(2012.10.12 23:14

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【放射能漏れ】
放射線量10シーベルト、緊張感走る報道陣 福島第1原発公開ルポ

2012.10.12 23:14 (1/2ページ)放射能漏れ
1号機と2号機の原子炉建屋の間で作業する作業員。左の主排気筒の根元付近では昨年8月、毎時10シーベルトの高い放射線を検出した=12日午前11時10分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)

1号機と2号機の原子炉建屋の間で作業する作業員。左の主排気筒の根元付近では昨年8月、毎時10シーベルトの高い放射線を検出した=12日午前11時10分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)

 秋晴れの突き抜けるような青空とは対照的に、東京電力福島第1原発はいまだ過酷な環境にさらされていた。12日実施された4回目となる報道陣への公開。敷地内で最も高い放射線量が記録された場所付近まで初めて近づくことが許された。作業員すら立ち入れない場所で、廃炉作業の大きな障害となっている。(天野健作)

 急にバスがぐんと車速を上げた。昨年8月、毎時10シーベルト以上の高い放射線量を記録した地点に近づいた。「800です」。車内の東電担当者が放射線量が毎時800マイクロシーベルトになったことを告げた。報道陣に緊張感が走った。原発構内に入った直後は同7.5マイクロシーベルトだったので、バスで通り過ぎただけで、放射線量は100倍以上に跳ね上がった計算になる。

 10シーベルトを記録したのは1号機と2号機の原子炉建屋の間にある排気筒の部分だ。外で1時間浴び続けると、高い確率で死亡する線量だ。バスから外に出られるわけもなく、赤い字で「立入禁止」と記された旗が見えただけだった。

 今回、外に出て取材が許されたのは、水素爆発によって大きく損壊した4号機の原子炉建屋付近と、新しく設置された汚染水処理のための「多核種除去装置(アルプス)」の2カ所。

このニュースの写真

免震重要棟の廊下に張られたメッセージ=12日午後12時40分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
免震重要棟の通路に飾られた千羽鶴=12日午後0時41分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
原子炉を冷やすための水が入るバッファタンク(左)。炉注水ポンプは右奥の青い車両の先にあるが見えない=12日午前10時37分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
4号機の南側にある廃棄物処理建屋に残る津波の爪痕=12日午前10時42分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
クレーンを使ってのがれき除去作業が進む4号機の原子炉建屋=12日午前10時50分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
建設が進む多核種除去設備=12日午前11時16分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
4号機のタービン建屋の海側では、押しつぶされたタンクがそのままだった。この付近では毎時1000マイクロシーベルトを計測した=12日午前10時40分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
建設が進む多核種除去設備=12日午前11時22分、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)

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