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週刊 上杉隆
【第17回】 2012年10月11日
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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

多様性の芽を摘み異論を排除する
日本の幼稚な言論空間に変化を!

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 そう、もう一度言おう。当時の問題は、海外の政府やメディアがこの事故に対して、自国民の安全の為にどういう施策を採用したかということに尽きる。

 どうしても引用の問題を炎上させたいのならば、そもそもこの海外避難情報のソースはすべて各国大使館のHPであることをもうひとつだけ付け加えておこう。

過渡期の現状は日本の言論空間が
成長するために不可欠のプロセス

 さて、本題に戻ろう。いまの日本の最大の問題は、排他的な言動によって日本社会を分断させているこうした人々が再び増殖していることだ。

 残念ではあるが、尊敬するジャーナリストである江川紹子氏までが、そうした幼稚な人々の仲間に入ってしまった。これも3.11によって、私が知ってしまった哀しい現実のひとつだろうか。

 だが、これは過渡期なのだ。哀しいが、日本の言論空間が成長するための不可欠のプロセスなのだ。

 確かに、彼ら、彼女らは世界の言論レベルからすれば幼稚ではあり、そうした人々に健全な言論社会とは何かを気付かせることは無理かもしれない。

 変わって、そうした無知ゆえに可哀想な扇動者たちを、優しく舞台から退場させることも、成熟した多様な言論空間への第一歩なのかしれない。

 いま、私はそう思っている。

 3.11以降、大手メディアやそこに追従する者たちは、恐怖に慄いてきた。自らの間違いが白日の下に知らされ、罵倒を受けることを――。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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