iPS臨床問題:「大学が知らないんです」森口氏一問一答
毎日新聞 2012年10月13日 01時29分
「iPS細胞による世界初の臨床応用」について森口尚史氏は毎日新聞の電話取材に応じた。主な内容は次の通り。
<11日午前>
−−読売新聞で報道されたが、学会では発表したのか。
ニューヨーク時間10日午後5時(日本時間11日午前7時)に発表した。取材、問い合わせが殺到し大変だ。
−−口頭発表か。ポスター発表か。
単に「発表した」と書く方がいい。
−−発表で話した臨床応用は最初の1例だけか。
そうだ。(実施したとされる6人について)全部話すと論文で発表できなくなる。
−−全員退院したのか。
最後の1人はまだ入院中。近く退院する予定。退院した人も外来に定期的に来てもらって経過観察している。
<12日未明>
−−米ハーバード大とマサチューセッツ総合病院が「森口さんは在籍していない」と声明を出した。
びっくりして混乱している。在籍証明書は日本の自宅にある。
−−発表ポスターが撤去された。
有名な科学誌をはじめポジティブな反応があったのに。なぜいきなり妨害するようなことをされるのか。
−−大学の倫理委員会の臨床承認を受けたのは間違いないか?
全部きちんと手続きをやっている。
−−大学は承認した事実を否定している。
大学が知らないんです。細かいことまで把握しているはずがない。うそをついてるわけではないので。
−−倫理委の決定文を持っているのか。
ちゃんとした書式かは知らないが、簡単な手紙だけどある。