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森口氏“医師免許はない”と説明変更
10月12日 18時7分

iPS細胞を使ったヒトへの細胞移植を世界で初めて実施したと発表した日本人研究員、森口尚史氏は、当初、NHKの取材に、「自分は医師で、アメリカの医師の資格も持っている」と説明していました。
しかし、11日夜に改めて確認したところ、説明を変更し、「医師免許はないが看護師の免許は持っている」などと話しました。

アメリカのハーバード大学などによりますと、森口氏は、1999年から翌年にかけての一時期、ハーバード大学の関連病院、マサチューセッツ総合病院に在籍していました。
また、東京大学によりますと、森口氏は、平成14年から21年にかけて先端科学技術センターの特任助教授や特任教授、そして平成22年からは付属病院の特任研究員として在籍しています。
一方、森口氏は当初、NHKの取材に対し、「東京大学の特任教授で、ハーバード大学の客員研究員も兼任している」と述べていました。
さらに、「自分は医師で、アメリカの医師の資格も持っている」としたうえで、実際に「マサチューセッツ総合病院で重い心臓病の34歳の男性患者にiPS細胞から作った心筋細胞を『私が』心臓に注射して移植を行った」と説明していました。
しかし、日本時間の11日夜遅く、改めて確認したところ、説明を変更し、「医師免許はないが、看護師の免許は持っている。アメリカでは、医師の指示の下で医療行為を行う助手の資格はあり、実際に細胞を移植する注射を行った」と話していました。

取材に“なぜ大学や病院は否定するのか”

森口氏は現地時間の11日、滞在先のニューヨークのホテルでNHKの取材に応じました。
森口氏は、アメリカの国際学会から研究内容について疑義が示されたことについて、「なぜハーバード大学や手術を行った病院が、臨床研究の申請を受け付けていないと否定しているのか、全く分からない。移植に関するデータなど証拠はすべて日本にあるため、今は移植の実施を証明することはできないが、落ち着いた段階で一緒に研究を続けてきたアメリカの研究者とも連絡を取り、説明をできるようにしたい」と述べました。
そのうえで森口氏は「iPS細胞から変化させた細胞をヒトに移植したことは間違いない」と述べ、実際にiPS細胞を使った治療を実施したと改めて主張しました。

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