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事件
【iPS細胞移植】森口氏のiPS移植に疑念噴出 「客観的証拠ない」
2012.10.13 00:14
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iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作り、患者の心臓に移植する初の臨床応用を行ったとする日本人研究者、森口尚史氏(48)の主張の信憑性が揺らいでいる。治療を行ったとされる米マサチューセッツ総合病院側は実施を全面否定、「ハーバード大客員講師」という肩書も大学側は否定した。研究者からも研究内容に疑問の声が上がっており、iPS細胞研究への悪影響も懸念される。
森口氏の母校、東京医科歯科大や東大によると、森口氏は東京医科歯科大と同大学院で看護学を学び、平成5年4月に看護師の資格を取得。その後、東大先端科学技術研究センター特任助教授、特任教授を務めた。22年3月には東大医学部付属病院の技術補佐員となり、現在は特任研究員だ。
森口氏の特任研究員としての研究テーマは「過冷却(細胞)臓器凍結保存技術の補助」。医師免許は持っていないが、米ニューヨークでフジテレビなどの取材に応じた際は「マサチューセッツ州発行のフィジシャン・アシスタント(医師の助手)の資格を持っている」と話した。
森口氏を大学院時代に指導した東京医科歯科大の佐藤千史(ちふみ)教授(健康情報分析学)は、12日の会見で「最初(のテーマ)はiPSではなかったが、21年ごろにiPSに興味を持ち始め、22年からiPSに関する論文を出し始めた」という。
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