ネット殺人予告:PC感染ウイルス、タイマー制御で作動

毎日新聞 2012年10月12日 15時23分(最終更新 10月12日 15時39分)

 大阪市のホームページ(HP)に無差別殺人予告を書き込んだとして逮捕、起訴後に釈放されたアニメ演出家の北村真咲被告(43)のパソコン(PC)が感染したウイルスは、決められた時間になると指令を受け取るために作動し始めるタイプであることが、捜査関係者への取材で分かった。所有者に感染を気付かれないように、不正を起こさせる指令があるまでPC内に潜んでいる。大阪府警は何者かが北村さんのPC内のウイルスを「タイマー制御」していたとみて調べている。

 捜査関係者などによると、このウイルスは他人のPCに侵入する「バックドア(裏口)型」と呼ばれる。ウイルスは普段、無用な動きをせずに感染PC内に潜んでいるが、所定の時間になると、別のサイトにある指令を受け取るために作動し始める。ウイルス自体が勝手に悪さを始めるとPCが誤作動を起こすなどして所有者に「乗っ取り」が発覚するケースがある。指令サイトは、ウイルスを仕込んだ何者かが作成し、指令を出していたとみられる。

 北村さんはインターネットの掲示板「2ちゃんねる」で紹介されたサイトに接続し、無料ソフトをダウンロードした際にウイルス感染した。掲示板には、無料ソフトに誘導するよう、「これで需要は満たすかな?」というメッセージが添えられていた。

 ウイルス感染した北村さんのPCは、外部からキーボード入力状況を盗み見ることができるようになった。大阪市のHPには北村さんの実名がフルネームで記載されていた。何者かが北村さんの名前や住所を確認した上でウイルスに指令を受け取らせ、無差別殺人予告を書き込ませた可能性が高い。

 また、指令サイトの開設や予告書き込みの命令は、欧州など海外のサーバーを複数経由し、足取りが追跡しにくい特殊な通信回路が使われていたことも新たに分かった。ウイルス作成者の特定には膨大な通信履歴の確認が必要で、府警は捜査の手が及ばないよう巧妙な工作をしたとみている。【武内彩、三上健太郎、服部陽】

 ◇酷似ウイルス2種類確認

 北村さんのPCから検出されたウイルスと、プログラムが酷似した2種類の「亜種」が確認されたことが、大手ウイルス対策会社「シマンテック」(東京都)への取材で分かった。新種のウイルスが出ると、亜種が次々に増殖するため、ウイルス対策各社が亜種への対策を急いでいる。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

TAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM