滋賀県は5日、新型インフルエンザを発症した県内の女児(6)から採取したウイルスに、治療薬タミフルへの耐性を示す遺伝子変異が確認されたと発表した。厚生労働省によると、タミフル耐性ウイルスの確認は国内13例目。
県は「タミフル服用後に体内でウイルスが変異した」とみている。
県によると、女児は10月14日に入院しタミフルを処方したが、19日に再び高熱となり、治療薬をリレンザに切り替えた。既に回復し、周囲への感染拡大は確認されていない。(共同)
コメント
上記は、タミフル耐性インフルの際に行う「現時点」での最善の処置でしょう。
新型での入院例も国内5000例を超え、新型の「第2波」および季節インフルの足音が徐々に高まってくる中、前々から言っているように、「第3の治療薬」や「治療法」の早期承認(最初は、限定的な使用)を望みたい。
なお、新治療薬の承認見込みは、私の予想通り「来年の10月が目処」という看過できない情報もある。いつもの新薬の承認審査時間から考えて、だいたい、こんなとこだろうと予想していたので、私は頭を捻って「条件付の早期承認」を提案しているのです。
米国FDAの理解は早かったけどね、日本の当局は、まだ・・・。
病気や患者さんは待ってくれないからね・・・。患者さんに気長に待てなんて、絶対、言えませんよ・・・。(まあ、最終的に、待っていただくことになることも多いけれど、患者さん(及び、ご家族)への説明には、かなりの時間をかけます。)
このあたりが、医学部出の研究者と、理学部・農学部出の基礎研究者との間の「(認識の)温度差」なのかな・・・。
慎重なのは大いに結構ですが、問題は「議論」のやり方。
重箱の隅をつつくような、ある意味「後ろ向き」な「マニアック」な議論も時には必要でしょう。
でも、臨床で使うつもり・方向での科学的な議論が必要なのです。
どんなことでも、どんなに頑張っても100%は、ありえないのだから、できるだけ、そこに近いところでの「落としどころ」を探索しなければなりません。それでも、たぶん実施中に何か不測の問題(効果が期待より少ないとか、副作用の問題)が起きるでしょう。
それを解決するために、また基礎に戻る・・・そして、その成果を、また臨床へ・・・。
こういうサイクル型の研究と実践を私は、人の命を預かる者としての責務と覚悟を持って続けていくつもりです。
なお、これは、iPS細胞の研究についても言えると思います。
現在、ヒトiPS細胞利用の癌治療(および、その「癌」の「周辺分野」の治療も含む)の開発については、思いのほか、順調に前臨床に進める目処がつきました。まずは、自分の専門分野における癌についてですが。無論、手続きは慎重に、試験を進めていく上で壁になるところを可能な限り、つぶすことができました。まあ、それを今後は、日米同時でやれれば、いいのですがね・・・。
“Think Groval, Act Local”