臨時国会の前に党首会談で一致10月11日 18時38分
野田総理大臣は、民主党の新しい執行部が発足したのに伴って、自民党の安倍総裁らと会談し、臨時国会を召集することを明言し、双方は、それに先立って、民主・自民・公明の3党の党首会談を行うことで一致しました。
野田総理大臣は、民主党の輿石幹事長らと共に、新執行部発足に伴うあいさつで、自民党の安倍総裁や石破幹事長らと国会内で会談しました。
この中で、野田総理大臣は、「新しい執行部として、あいさつに来た。きょうが初顔合わせの形だが、当然のことながら、しかるべきときに臨時国会を召集し、大いに議論をさせてもらいたい」と述べ、臨時国会を召集することを明言しました。
そのうえで、野田総理大臣は、「臨時国会に先立って、党首会談を実現したい。段取りについては、輿石幹事長と安住幹事長代行に調整してもらいたいと考えている」と述べ、民主・自民・公明の3党の党首会談を行いたいという考えを正式に伝えました。
これに対して安倍総裁は、「自民党としては石破幹事長と菅幹事長代行で調整させてもらう。国会日程については、国会対策委員長どうしで決めてもらいたい」と述べ、臨時国会の召集に先立って、党首会談を行うことで一致し、今後、幹事長レベルで調整を進めることになりました。
“協力すべきものは協力”
自民党の安倍総裁は、記者会見で「『近いうちに国民に信を問う』という約束は、衆議院を年内に解散するという意味と考えるのが常識で、野田総理大臣は、その常識のなかで考えたうえで、11日、党首会談や臨時国会について言及したのだと思う。党首会談では、野田総理大臣が約束の答えを出すのが当然で、その約束を果たせばわれわれも、赤字国債発行法案や衆議院の選挙制度改革の法案について、協力すべきものは協力する」と述べました。
また、安倍総裁は、赤字国債発行法案が成立していないことを受けて、政府が地方交付税の支出を一部先延ばしにするなど、予算の執行を抑制していることについて「地方が困らないようにする責任があるのは与党であり、先の国会で、与党が努力したのか、と言いたい。われわれがブロックしているわけではない」と述べました。
“共通理解図らなければ意味がない”
民主党の輿石幹事長は、自民党の安倍総裁らと会談したあと、記者団に対し「政権与党として、臨時国会を何のために開催するのかということと、何を目的に党首会談を行うのかということについて、お互い共通理解を図っていかなければ党首会談も臨時国会も意味がなくなる」と述べました。
そのうえで、輿石氏は「これから意見交換を行って、野党の協力を得て、赤字国債発行法案の1日も早い成立と、衆議院選挙の1票の格差の是正、議員定数の削減という待ったなしの課題を解決していかなけばならない」と述べました。
また、記者団が「党首会談は、いつごろまでに行うのか」と質問したのに対し、輿石氏は「そんなことはやってみなければ分からない。そんなに簡単に言える話でもないし、答える話でもない」と述べました。
“週明けには党首会談開催か”
自民党の石破幹事長は記者団に対し、「民主・自民・公明の3党の党首会談については、民主党の輿石幹事長と日程を調整するが、週明けには党首会談を開催する段取りになるのではないか。野田総理大臣からは、『しかるべき時期に臨時国会を開きたい』という発言もあったので、会談では臨時国会で処理すべき懸案についても説明があるのではないか」と述べました。
そのうえで、石破氏は「党首会談では、野田総理大臣が『近いうちに国民に信を問う』という約束を果たすことを明確化することが必要であり、厳しい経済状況のなかで、今の政府が来年度予算案を組むことは極めて問題がある」と述べ、来年度の予算編成が大詰めを迎える12月上旬までに衆議院選挙の投票を行えるよう、野田総理大臣に解散の決断を求めていく考えを改めて示しました。
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