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規制委員予定者が第一原発を視察

 原子力の安全規制を一元化する原子力規制委員会の初代委員長候補の田中俊一氏(福島市出身)らが15日、東京電力福島第一原発などを視察した。視察後、田中氏はいわき市で報道陣に「大熊町のオフサイトセンターが住民の安全な避難の役に立たなかったことは非常に残念。規制委発足の原点は福島にある」と語った。
 視察したのは田中氏ら委員予定者5人と原子力規制庁の初代長官に就く池田克彦氏。一行は午前中に大熊町のJR大野駅周辺やオフサイトセンターに入った。午後は約4時間にわたって第一原発内の免震重要棟や4号機の建屋内に入り小森明生常務から現状などを聞いた。
 田中氏は視察後、いわき市のJRいわき駅で報道陣の取材に対し「原発事故の深刻さは言葉にならない。(避難する)住民が帰れるようにしたい」と決意を述べた。19日の規制委発足を前に個人的な思いとした上で事故対応について「(現状の)事業者任せでは駄目。事業者の都合ではなく規制委として積極的に指導していきたい」などと話した。
 田中氏は、規制委が発足後は万一に備え委員全員がそろって東京を離れられないため、発足前に急きょ視察を決めたことを明かした。

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免震重要棟で東電幹部らから収束作業の現状などを聞く田中氏(右から4人目)=東京電力提供
免震重要棟で東電幹部らから収束作業の現状などを聞く田中氏(右から4人目)=東京電力提供

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