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「摂食障害」公的センター設立を
10月5日 18時2分

「摂食障害」公的センター設立を
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拒食症や過食症などの摂食障害に悩む人が小学生や男性にも広がっている一方で、専門の医療機関が少ないとして、5日、摂食障害に携わる医師や臨床心理士などが都内で集会を開き、治療や研究などの拠点となる公的なセンターの設立を急ぐべきだと訴えました。

集会では、大学時代に拒食症で苦しんだ経験があるフィギュアスケートの鈴木明子選手がビデオでメッセージを寄せ、「専門のカウンセリングを受けたかったが、3か月待ちと言われて諦めた。専門の医師などが増えて多くの人を助けてほしい」と呼びかけました。
摂食障害には、食べられずに痩せ過ぎてしまう拒食症と、衝動的に食べ過ぎてしまう過食症があり、厚生労働省の研究班によりますと、毎年2万3000人が新たに発症していると推定されています。
以前は、体形を気にする若い女性に多いとされてきましたが、最近は、小学生や中高年、それに男性にも広がっているということです。
その一方で、専門の医療機関が少ないため、症状が長期化する人が多いということで、参加者は、治療や研究、それに、専門の医師などを養成する拠点となる公的なセンターの設立を急ぐべきだと訴えました。
設立を求める署名はすでに2万人以上集まっていて、今後、国に提出するということです。
設立準備委員会のメンバーで、政策研究大学院大学の鈴木眞理教授は「質の高い医療を誰もが受けられるよう、国が主導して適切な医療態勢を整えてほしい」と話しています。

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