大槌町が東日本大震災の復興計画に掲げる「鎮魂の森」づくりが30日、スタートした。住民とボランティアが震災がれきの上の盛り土に約3千本の苗木を植樹。がれきの上に植樹をして防潮堤とする全国初の試みで、処理の迅速化も期待できそうだ。町は今後、中心部の海側地域で用地取得を行いながら本格的な森づくりを進め、震災の記憶を継承する拠点とするとともに成長した樹木で津波被害を軽減させる。
町は、景観保護と建築制限が予定される災害危険区域の活用策として、犠牲者を慰霊する鎮魂の森を計画。今回の津波では樹木につかまって助かった人もいることなどから、命や財産を守る防潮堤の役目も担う。
同日は、趣旨に賛同した横浜ゴム(東京都港区、南雲忠信代表取締役会長兼CEO)が同町小鎚で植樹会を開催。森づくりの第1弾として碇川豊町長や細野豪志環境相、町民ら約450人が参加した。
碇川町長は「がれきは単なる廃棄物ではなく被災者の生活、遺品の一部。鎮魂の森に用いることで、震災を風化させないよう全国に発信したい」とあいさつ。震災直後からがれきを活用した防潮堤づくりを提唱する、宮脇昭横浜国立大名誉教授が苗木の種類や植樹方法について説明した。
今回はモデルケースとして町浄化センター敷地内の約50メートルに、町内で発生したコンクリートや木材、土砂などのがれき約4トン分を運搬。上から土をかぶせ、高さ約5メートル、幅約15メートルのなだらかな山型の斜面に整備した。
町民やボランティアは、斜面に丁寧に穴を掘り、タブノキやヤマモミジなど16種類の苗木を植えた。10年後には10メートル以上の高さに育つという。
町は今後、中心部の海側で地権者との用地交渉が終わり次第、本格的な「鎮魂の森」の整備に取り掛かる予定。緑地公園や交流スペースとしての活用を検討する。
震災直後から宮脇氏が提案されていた「いのちを守る森づくり」
「瓦礫」ではなく、「被災財」や「遺品」として扱われる事で、亡くなられた方々を弔う事が出来ますね。
広域処理キャンペーンという愚策が大問題となり、日本国民は分断されました。
本来は、放射性廃棄物として扱われるべき「がれき」だからこそ、反対しているのであって、
亡くなられた方々の「魂」を拒否しているわけではないのです。
住民に反対されながらも、自治体が強引に引き受けてしまっては、
亡くなられた方々が生まれ育った土地から遠く離される事は、望んではいないでしょう。
仙台赤十字病院呼吸器科医師、東北大学臨床教授 岡山博氏は、
慰霊と津波記念の大古墳、記念公園を提案されています。
(参照http://hirookay.blog.fc2.com/)
宮脇氏のご提案同様、こういう事が、本来の支援であり、復興へと繋がると思います。
東日本大震災で無念の内に亡くなられた多くの御霊に謹んで哀悼の意を表します。この森の堤こそ今後の大津波から故郷を守る砦となることを切に希望します