伊方オフサイトセンター:原発から5キロ以遠へ 県が移転候補地選定へ /愛媛
毎日新聞 2012年10月04日 地方版
県は3日の県議会環境保健福祉委員会で、四国電力伊方原発(伊方町)の事故時の対策拠点として同町役場内に設置しているオフサイトセンター(OFC)を、同原発から5キロ以上離れた場所へ移転させる方針を明らかにした。今後、候補地や設備内容などの具体的検討を進める。
東京電力福島第1原発事故では、約5キロのOFCが放射能汚染でほとんど使えなかった。県のOFCも原発から4・5キロと近く、南海トラフ巨大地震の新想定では建物の浸水の恐れもあることから、中村時広知事が移転検討の意向を示していた。
委員会では大西範幸・原子力安全対策課長が、国が見直した新たな設置基準について、原発から5〜30キロ▽テレビ会議システムや複数の通信回線を整備▽30キロ以上の別方向に代替施設を複数設置▽整備期間は15年9月まで−−などと説明。これに従い、国や伊方町などと協議して移転を進める考えを示した。【中村敦茂】