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週刊 上杉隆
【第17回】 2012年10月11日
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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

多様性の芽を摘み異論を排除する
日本の幼稚な言論空間に変化を!

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 ちょうど、その頃、私はそうした作業とは別により建設的な言論空間の改革のための準備と運営に忙殺され始めた。

 自由報道協会の公益法人化のための準備とミドルメディア構想「NO BORDER」のスタートである。さらには本業であるゴルフの仕事も、春のシーズン到来とともに忙しさを増してきた。

 そしてこの10月、メディア・インキュベーション・カンパニーの社長としての私の本来の仕事に目途がつき、とくに10月1日の自由報道協会の公益法人化達成を受け、幼稚な人々とのキャッチボールを再開したというわけである。

後付けでの他者攻撃
“新聞記事盗用疑惑”の事例

 さて、話を戻そう。

 1年半前、私は、記者クラブメディアやそこで仕事をする者は、原発事故でのメルトダウンや放射性物質の飛散、あるいは被曝についての自らの事実誤認やミスを糊塗するため、まずは時間稼ぎをし、その後、必ずや後付けで他者を攻撃するだろう、と予言した。

 それはいつの時代も、具体的にいえば、私が日本のメディアとその人々たちと付き合ってきたこの20年もの間、ずっとそうだったのだが、実際、今回もその通りになっている。

 たとえば、江川氏をはじめそうした人々が、ここ数日、私が新聞の記事を盗用したと盛んにインターネット上で煽っているが、これこそ、こうした事例を解説するにふさわしいものだ。

〈上杉氏は、2011年9月22日のダイヤモンド・オンラインの記事およびそれを収めた著作において、昨年3月の原発事故後の各国による退避措置のリストを掲載している。これは3月23日配信のメルマガからの転載としているが、内容は並び順から言葉遣いに至るまで3月19日付の読売新聞に掲載されたリストと同一である〉

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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