■開業つれづれ:PFIという名の寄生虫 「近江八幡市:病院事業、PFI解約で経営大幅改善 /滋賀」

PFI抜いたら大幅に業績改善、

ということは

PFI自体は何をやっていたんでしょう?

結果からしたら

単なる寄生虫のように年間15億円もの金が

ダダ漏れになっていた、ということです。







PFIは

「効率の悪い医療に民間の効率をとりいれる!!」

とか言ってましたが、

オリックスにおいしくいただかれましたね。











近江八幡市:病院事業、PFI解約で経営大幅改善 /滋賀

毎日新聞 2010年6月17日 地方版

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100617ddlk25010513000c.html


 近江八幡市は16日、09年度の病院事業決算について「

(民間企業の資金やノウハウを活用する)PFIの解約などで経営が改善に向かい、

4億9500万円の黒字が見込まれる

」と発表した。

 医業収益は91億2850万円の見込みで大きな変化はない

が、PFI解約によりSPC(特別目的会社)への

委託料15億4600万円

が不要になるなど出費が抑えられた

という。市は、昨年総務省に出した改革プランの7億2700万円の赤字に比べ、収支が大幅に改善されたとしている。【斎藤和夫】







>(民間企業の資金やノウハウを活用する)PFIの解約などで経営が改善に向かい、

内容がおかしいのですが、

民間企業の資金やノウハウを活用したら

大赤字で、

活用しなかったら黒字になりました、

ってことです。





>医業収益は91億2850万円の見込みで大きな変化はない

じゃあ、PFIは一体何をしていたんでしょう?



>委託料15億4600万円

>が不要になるなど出費が抑えられた


結果としては

PFI自体が不要な出費で

単なる企業乗っ取りでした、

ということです。





食堂すらなかった

近江八幡市立総合医療センターですが(2)、

PFIを抜いたら健全化って

どんだけハゲタカ状態だったか

わかります。




福岡こども病院では

それでもPFIを検討しているようですが(1)、

お気の毒とか言われている始末。





PFI方式は

単なる寄生虫で

病院には何のメリットもなかった、

ということで終了のようです。









PFI関連記事

(1)
■PFI近江八幡はつぶれたが、福岡はやる気満々 「福岡市の新こども病院「基本構想」 PFIや独法化効果盛る」 
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-552.html

■開業つれづれ: ”お気の毒でございます” 「「PFI方式」方針変更の背景は」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-862.html


(2)
■開業つれづれ: お前らメシ抜き! 「近江八幡市立総合医療センター:食堂、15日に再開 2カ月ぶりに /滋賀」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-890.html

(3)
■開業つれづれ: 病院にさら地以上の価値はない 「正念場迎える200床規模の中小病院」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-871.html











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NoTitle

つまりPFIは
>民間企業の資金やノウハウを活用する
ものではなく、
「民間企業が(公的)資金を活用するノウハウ」だったということでしょうね。

NoTitle

今まで「公務員や医者には経営感覚がない」とボロクソに言われてたけど、結局「流通で中間業者を通した方が直販よりも安く買えるはず」というのがおかしいことに気付いたわけですね。

そりゃ、PFI業者が本当に真摯で、委託業務や物品納入価をとことん絞って、病院運営のコストダウンをしっかり見据えていく、ということをしてくれればうまくいったかもしれませんが、単に中間搾取するだけのシステムだった、ということが証明されたわけで。

まあ、国がお勧めしたやり方ですから、一度は火傷しないと分からない、という典型例ですね。
民間企業は「資金」を提供することもなく、「ノウハウ」を提供もできなかった(しなかった)わけですから、美味しい商売でしたが、ダメなことがばれちゃいましたね。

「民間企業が(公的)資金を活用してウハウハ」

って見えてしまいました。

苦笑

流し読みしていたら「PFIで経営改善」に見えて、珍しいこともあるもんだ、と思っていたら「解約で経営改善」ですか(苦笑)
これ賠償金請求していいレベルでは?

NoTitle

PFI契約の責任者たる市長の責任は・・・どうせ有耶無耶になるんでしょうね。
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