金高騰でガーナにゴールドラッシュ-中国人の違法採掘増加
10月8日(ブルームバーグ):ガーナの村で、あるガーナ人が金を探したいと言って村外れにある土地を購入した。反対する住民はほとんどいなかった。その後、数十人の中国人が掘削機を運び入れ移住してきた。中国人たちは農地を破壊し、小川には泥が流れ出した。
アシャンティ地域中部にあるこの村の臨時村長、マクスウェル・オウス氏は先月のインタビューで「中国人がわれわれの土地や川を破壊した。彼らはトラックやたくさんの銃を持っている。大型機械を操作し、掘削が終わった後に農地を開拓するのはとても難しくなる」と語る。
欧州経済に不透明感が広がる中、金の国際価格が上昇し、ガーナには中国から違法な小規模採掘業者が流入している。村人たちによると、中国人たちは地元住民が購入できない機械を利用して掘削している。
ガーナはアフリカ2位の産金国。このような採掘による環境への影響について懸念が高まっており、地元の人々は付近のキャンプに中国人の採掘業者が移住してくることを知らずに売却したと話す。住民の間では怒りが広がっている。
オウス氏によると、中国人の採掘業者たちは、アシャンティ地域の中心であるクマシへ金を売りに行く際、強盗を警戒し空に向かって銃を発砲する。
警察当局は8月、天然資源省、鉱物委員会と共に違法採掘の調査委員会を設置。犯罪捜査部のフランク・コッフィ部長によると、居住・就労許可を受けていなかった中国人採掘業者約20人が逮捕され近く裁判が始まる予定だ。駐ガーナ中国大使館がウェブサイトに掲載した9月30日付文書によると、同月には38人が国外退去処分となった。
原題:Ghana Gold Rush Sparks Conflict With Illegal ChineseMiners (2)(抜粋)
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更新日時: 2012/10/10 08:08 JST