Updated: Tokyo  2012/10/11 01:59  |  New York  2012/10/10 12:59  |  London  2012/10/10 17:59
 

【個別銘柄】鉄鋼や自動車安い、スクエニH急落、一休は急騰

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  10月10日(ブルームバーグ):きょうの日本株市場で、株価変動材料があった銘柄の終値は以下の通り。

鉄鋼株:新日鉄住金(5401)が前日比1.9%安の159円、神戸製鋼所 (5406)が4.8%安の60円、JFEホールディングス(5411)は1.9%安の994円など。野村証券では9日、高炉原料価格下落による在庫評価損益の悪化などを理由に各社の業績予想を減額修正し、目標株価を引き下げた。目標株価は新日鉄住金が163円から155円、神戸鋼が77円から65円、JFEHDが1050円から1030円に変更。

自動車株:トヨタ自動車(7203)が1.9%安の2943円、ホンダ(7267)は1.1%安の2334円など。トヨタは9日の取引終了後、中国での9月の販売台数が前年同月比49%減の4万4100台だったと発表した。同日午後2時半ごろに発表したホンダは同41%減の3万3931台だった。

アルパイン(6816):3.4%安の622円。SMBC日興証券は9日付で、目標株価を950円から770円に引き下げた。投資判断は「アンダーパフォーム」を継続。製品ミックスの悪化や部材コストが想定ほど下落しないことから、2013年3月期の連結営業利益予想を65億円から会社計画と同じ30億円に、14年3月期の営業益予想を85億円から60億円に下方修正した。

スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684):4.7%安の1110円。バークレイズ証券は9日、目標株価を1300円から1200円に引き下げた。8月発売のゲームソフト「Sleeping Dogs」の販売本数下振れと想定以上の価格下落リスク、アミューズメント機の不具合による改修費用発生の可能性、ソーシャルゲーム開発の遅れなどを理由に、同証による4-9月期(上期)営業損益予想を従来の17億円の黒字から10億円の赤字に減額した。会社計画はゼロ。

一休(2450):9.1%高の3万8350円。4-9月期(上期)の単独経常利益は前年同期比2.6倍の8億5000万円前後のもようで、従来予想を1億6000万円程度上回り、上期として過去最高を更新したと10日付の日本経済新聞朝刊が報道。夏休みの旅行需要拡大を追い風に、取扱客室数、客室単価とも計画を上回ったという。

資生堂(4911):2.2%安の945円。ドイツ証券では9日、同証による13年3月期の連結営業利益予想を440億円から400億円に引き下げた。会社計画は435億円。国内化粧品事業の販売苦戦の継続、中国市場の成長鈍化・競争激化などを踏まえた。構造改革の具体案発表が待たれるとし、投資判断は「ホールド」を継続。

中外製薬(4519):3.5%安の1582円。クレディ・スイス証券では9日付で、投資判断は「中立」から「アンダーパフォーム」に、目標株価を1400円から1300円に下げた。腎性貧血治療薬ミルセラ、抗がん剤ゼローダ、C型肝炎薬ペガシスの売上高が予想を大きく下回っており、利益も期初計画を下回る見通しとした。

高島屋(8233):2.1%安の509円。9日発表の上期決算で、13年2月期の連結営業利益見通しを240億円から前期比19%増の250億円に増額した。ただクレディ・スイス証券では、国内百貨店事業の販売見通しは不透明感が強く、増額修正からは好印象よりも業績下方リスクの火種を自らまいてしまったとの印象、と10日付メモで指摘した。

ニコン(7731):2%安の1900円。メリルリンチ日本証券では9日付で、目標株価を2550円から2200円に引き下げた。投資判断は「中立」を継続。カメラ業界の競争激化を踏まえ、映像事業の適用EV/EBITDAを6倍から5.5倍に見直し。同証では、13年3月期の営業利益予想を1030億円から会社計画と同じ850億円に減額した。

ユーシン(6985):15%安の349円。12年11月期の連結最終損益は9億円の赤字になる見通し、と9日に発表。前期、従来予想とも16億円の黒字だった。欧州やインド、中国での事業環境悪化に伴う海外工場の減産で生産台数が下振れるほか、円高による完成車輸出の不振、自動車部品の不具合に伴う点検・交換費用の特損計上などが響く。

日本通運(9062):2.1%安の284円。バークレイズ証券では9日付のリポートで、4-9月期(上期)の連結営業利益は前期比21%増の168億円と会社計画の180億円に対し、12億円の未達になるとの見方を示した。海外は欧州、アジアが苦戦する一方、米州や南アジア・オセアニアの上振れで海外全体ではインラインと分析。国内は航空事業が上振れも、複合事業の下振れが大きく、全体でも下振れとした。

F&Aアクアホールディングス(8008):2.7%高の864円。13年2月期の連結営業利益見通しを従来の38億円から、過去最高の42億円(前期比23%増)に上方修正すると9日に発表。既存店販売の好調、新規出店による売り上げ拡大などで上期業績が想定以上に伸びたことを踏まえた。期末配当予想も1株当たり10円50銭から11円50銭に増配。同社は宝飾「4℃」ブランドなどを展開する。

近畿車両(7122):2.9%高の248円。非電化路線向けの充電型バッテリー電車「Smart BEST」を開発、製作したと9日午後に発表。同電車は大容量のバッテリー電源で駆動走行、バッテリーが放電した分だけを小型エンジン発動機で充電する。1両当たりのエンジン出力は従来の気動車の3分の1から4分の1程度の大きさにすることが可能といい、今後の需要発生を見込む買いが入った。

カナモト(9678):2.5%高の946円。震災復旧・復興工事や豪雨災害復旧工事、首都圏での減災対策工事などを背景に建設機械のレンタル需要が想定以上、6月に子会社化したユナイトの連結組み入れもあり、12年10月期の連結営業利益は従来の47億1000万円を上回り、前期比2.1倍の60億9000万円になる見通しと9日に発表した。

薬王堂(3385):11%高の1750円。化粧品などビューティーケア部門、日用品などホームケア部門の売り上げ堅調や既存店活性化努力などが奏功し、3-8月期(上期)の純利益は前年同期比23%増の7億3500万円だった、と9日に発表。前期比93%増の11億1000万円を見込む13年2月通期計画に対する進ちょく率は66%となった。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 河野敏 skawano1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net

更新日時: 2012/10/10 15:57 JST

 
 
 
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